日経平均はあっという間に昨年夏場の水準を回復。「何でこんなに上げるの、全然買ってない」との買い方の持たざるリスクに加え、それこそ相場に対して弱気の売り方にとっては、「何故、やばい」と思わせるような上げスピードと上げ幅。損失拡大を恐れた売り方による買い戻しが、相場上昇のエネルギーとなったに違いありません。
テクニカル指標の一部にも年末までの上昇で2年ぶり、1年ぶりに好転するものがでてきています。地合いが好転すれば何か新たな材料が出てくるはず。12月に続き1月は株価にどのような上昇バイアスがかかってくるかを追っていかなければいけません。

大納会の翌日(31日)、月足のチャートブックを買いにいつもの書店まで足を運びました。4連休と短い休みを使っての銘柄探しのためです。以前、ご紹介したことはありますが、いつもやっている私の銘柄探しの最初の動きです。効率が悪そうですが実はそうではありません。掘り出し物になりえる銘柄が見つけられる期待感や、全体の動向がつかめ、セクター間の相対比較などもできます。
31日は午後に書店に着いたのですが、いつも積まれてある場所にチャートブックが・・・ないのです。「相場環境が良いときはチャートブックが直ぐに売り切れになる」、それかと思い、店の人に尋ねたら「最後の一冊」が残っていました。
ほとんど職業病ですね。みるとみないでは安心感が全然違います。ただ、本の厚さは凄いですよ。5~6cmはあったと思いますが、それを全部見るわけですから気が遠くなります。でも、パラパラ捲るだけなので、半日ぐらいで実は終わってしまいます。
かなり厚い本ですから、注目銘柄に直ぐ印をしておかないと後で遡るにも大変。ですので、カラーペンよりもポストイットが大活躍です。注目銘柄は結構多くなるので、ポストイットだらけでそこから検索するのも面倒になります。チェック後、机の上に半日置きっ放しにしておいたのですが、本に挟んだポストイットが何となく減ってる感じ・・・汗。子供が楽しそうに喜びながら抜いていたことが判明しました。きっと、見過ごした銘柄にいいものがあったりするんですよね。

全部見終わったあとのイメージでは、過去の節目などからある程度の水準まで上昇した銘柄が結構多いと感じ、ここから上がっても大したことはない。やはり、値固めから銀行株が上にでていかないと・・・指数の上昇には繋がらないような気がしました。
それと、今年右肩上がりで上昇した一部の小売関連あたりの押し目が、結局また買われそうな印象も持ちました。あとは気になる食品セクター。主力セクターとはやはり動きが違います。同じ中国・新興国関連でも建機や資源などでなく、今年は消費に直結する食品や小売セクターなどへ少し見方を変えたほうがいいのかも。
そして、意外だと思ったのは新興市場銘柄。なかでも背景と繋がりを持って見れるのが、ネット関連、携帯関連、コンテンツ関連。確かに最近、インドや中国などの携帯電話の普及速度がさらに凄いです。株価位置も踏まえた上では、東証二部や新興市場などに上場している携帯コンテンツ関連には特に注目です。ある人に言わせると、アジアの友達が来日するたびに日本の携帯電話を見てビックリするそうです。「携帯電話は電話以外に何で使うの?」、まだそんな感じらしいです。
また、新興国で自動車が売れているのはご存知のこと。駐車場関連やカー用品などの小売関連も今後の展開によっては面白いと思います。

さて、前々回、日経平均の上昇が継続するとした場合のN、V、Eの予測値? 12月7日高値10167円をクリアしたあと、以下の予測値を挙げました。11月27日安値9081円を(1)、12月7日高値10167円を(2)、12月10日安値9862円を(3)として、3つの計算値に当てはめると、N計算値10948円((2)-(1)+(3))、
V計算値10472円((2)-(3)+(2))、E計算値11253円((2)-(1)+(2))。どこまでいくでしょうか、ということです。その直後、一週間たって大きな動きがあり、V計算値10472円はあっさりクリア。現段階では次のN計算値10948円までいくかどうかに注目です。変化日を加えて、1月12日、22日、29日~2月1日などとしました。

東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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