来年の銘柄探しの時期になってきましたが、明らかに昨年よりも難しいです。日経平均は昨年リーマンショックで暴落のあと、10月の最終週に一旦安値を付けました。そういった意味では、昨年後半の今の時期は、中期リバウンド狙いで買いたい銘柄、選びやすかったのかもしれませんね。今から振り返ればそう言えるのかもしれませんが・・・。
しかし、今年はどうでしょうか。足元まで高値更新となる銘柄もあれば、意外と今年の高値圏で推移を続ける銘柄が多くて、選択に困るでしょう。
ここからはプロアマ問わず、パフォーマンス競争です。真の力が問われるときで、株式投信でもそう。今年前半に設定したものに悪いパフォーマンスのものはありません。この今の時点から設定する投信でパフォーマンスがジリ高でも向上していくもの、これはかなり優秀なファンドマネージャーでしょう。来年の有望銘柄・・・ということで、そろそろ雑誌なんかでも作成に取り掛かる時期ですので、低PER銘柄、出遅れ銘柄、テーマ株、低PBR銘柄と並べれば、いくらでもまだ出てきますが、今さらといった銘柄も少なくありません。
少し早い話ですが、2010年の干支は「寅」、寅年ですね。「辰巳(たつみ)天井、午(うま)しり下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ、戌(いぬ)笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)つまずき、寅(とら)千里を走り、卯(うさぎ)跳ねる」、が相場格言です。
来年は「寅千里を走り」ということになりますが、1949年以降の十二支別の騰落をみると、1950年から1998年までの寅のみ5年間平均でプラス2.7%程度の上昇ですから、悪くはないのですが、十二支中でなんと10番目。ちなみに、今年は丑年で強気相場に一応なっていますが、1949年から1997年までの5年平均だとマイナス11.3%。ですので、まあ、あまり参考にはならないでしょう。しかし、寅年の次は「卯(うさぎ)跳ねる」、そして「辰巳(たつみ)天井」と続きます。ちなみに、卯年の過去5年平均は23.0%で三番目、辰年は28.9%でトップ、巳年は9番目です。何となくこの先は心強いものですが、いかがなもんでしょうか。
昨年も同じ時期に書きましたが、"宮内庁年頭の歌会始めのお題"。ちなみに平成20年のお題は「火」、平成21年のお題は「生」でした。平成20年は火がついて燃え尽きたような相場で利が消えてしまいましたが、今年は何か芽生えたかも?宮内庁に聞くところによりますと、「生」はどのように読んでもいいとのこと。「せい、しょう、いきる、き・・・など、非常に便利な漢字なので当てはまるものは多いと思いますが、私が当時書いたものを調べてみると「いきる」にかけて「薬」はイメージできると書いていました。新型インフルエンザ関連? 相場になったのか、なっていないのか、その後の株価を追っていませんので省略しますが、・・・・来年は「光」です。「火」や「生」に比べると良いイメージが強いですが、何か面白い銘柄思い浮かびますか。
凄く単純ですが、「光ビジネス」といえば通信関連?まあ、景気低迷でもかなり深底の場合、そこから脱出するためには、技術革新が確かに必要ですよね。ITバブル当時、通信関連はインターネット関連に負けないほどの上昇っぷりでした。需給面でも、2007年に高値を付けた銘柄よりも、IT相場当時の1999年に高値を付けた銘柄のほうが休養十分といえるし、1999年前後に高値があって、今年3月まで下げトレンドが続いているものは、今の時期からチェックでしょう。
東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ
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