日経平均株価は7月15日が終値ベースの安値(3月安値から42日周期)、7月16日のザラバ安値を変化日として、反転の動きとなるでしょうか。

 昨日のザラバ安値で、3月安値から6月高値までの上昇の2/3押しの水準を達成したことから、一旦はリバウンド相場入りという見方ができるかと思います。6月高値以降の下落局面では銀行株が買い戻しなどから意外と堅調な動きになっています。続く注目点は値がさハイテク株の動きです。ご存知だと思いますが、日経平均は値がさハイテク株の動きに左右される傾向があります。その値がさハイテク株は日経平均より一足早く5日移動平均線を上抜く動きになっていました、インテルの決算内容を知っていたかのように・・・不思議ですね。そこに米国発、インテルの決算内容が好感される地合いに変化。日経平均は金融株の買い戻しに加え、値がさハイテク株の上昇が加わるといった、好転の条件が加わってきたのです。

 ただ、相変わらず先行きの見通しは難しいですね。7月16日で反転する動きとなっても、13000円や13500円のどころでは節目が多く、一気に抜いてくるのは難しいでしょう。
 とは言いながらも、それら節目をチャレンジしながらゆっくりと上値をトライしていくのか?それとも今回、それら節目までしか戻らず二段下げから3月安値を試しにいくのかどうか?

 当初考えていたシナリオの1つに7月16日前後まで下げが継続する場合は、3月安値を意識して二番底を探る、加速して12200円どころまで下がる動きを想定していたのですが、3月安値から6月高値までの上昇に対する2/3押しの水準を達成後、上に切り返すということは、これ以上の下げは無いとも考えられます。3月安値からの第一波の上昇に対して、教科書通りの下値メド値で止まったんですから(第二波)、第3波動に突入したのでは・・・という考え方です。そうなると、先週の話、米国株が軟調ながらも底ばい継続、ドルは意外と堅調、原油先物に変調の兆し?などを考えると、6月高値を上限、足元の水準を下限とした、三角もち合い形成の可能性も・・・となってくるわけです。

 "原油先物からドルへの資金シフト、米株買い→日本株買い"が強まることも予想されるため、ここから大幅に戻す可能性だってありますよね。原油価格が下落すれば、ちょうど4-6月期の決算発表の前ですから、原油高の影響で業績下方修正があっても、それを一気に織り込む動き(上昇する)になることも考えられます。

 市場関係者のほとんどがまだ弱い、強気だった人まで弱気を言うようになってきましたので、意外と戻りは大きいかもしれませんよ。ただ、上記のような大きな資金シフトが起こることが前提ではないかと思います。
 その際に選ぶべきセクター、銘柄ですが、もし仮に第3波動に突入しているのであれば、銘柄選択は非常に重要な局面です。今週末、東証一部の日足のチャートブックをめくってみて、高値圏でもち合いといったような銘柄を探してみてください。銘柄を一度見直すタイミングにきているのでは・・・。

 8月は月間ベースの変化月でもあります。2000年4月高値から「101」カ月目であることや、3月の安値から「65」カ月目でもあります。日ベースでは8月15日を筆頭に後半に変化日が集中しています。それまでの動きをどのように読みますか。
 それより手前の変化日は7月28日、8月は6、7日が重要です。

(株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ 東野幸利)

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