皆様、前回の内容を覚えていただいてますでしょうか。「満月と新月」の話でした。さて、3月の新月は8日です。8日は土曜日ですので7日か10日になにか変化があるでしょうか。何故か、一目均衡表でも10日前後は変化を暗示しているような。週末の米国の雇用統計の悪化で「10日の東京市場が下落、そして目先底打ちで11日から反発」。それとも逆に「10日まで上昇、そして11日から下落」。少し細かいですけど・・・妙に一致しているだけに、興味深いものです。
 それを予測して売買するのは実際難しいですよね。来週は高いと思ったときにどうしますか? 逆に、安いと思ったときに何をしますか? 例えば、高いと思えば先物を買ったり、オプションでコールを買ってみたり、また個別の銘柄を買ってみたりとか・・・。でも個別銘柄はなかなか難しいですよね。そのほか私だったら、来週高いか安いかわからないけど、どちらかに大きく振れそうだと思ったときには日経平均採用銘柄の食品や薬品株などを買うことも考えます。仮に全体相場が高ければ日経平均採用銘柄なので上昇期待あり。また下落となっても、ディフェンシブ銘柄だからそんなに下落しない、ないしは逆に上がるケースだってあったような・・・。今でしたら配当利回りの高い銘柄も魅力的ですよね。もちろん、その時の相場環境や地合い、マクロ背景など、ケースによって違いますけど・・・。昨年からの大幅な下落によって、3月末控えて高配当利回りが結構たくさんあります。大体、配当利回りの高い株を狙う場合、前年の11月ごろに購入して翌年2月ごろに売却する方法がパフォーマンスはいいです。3月になって権利付きを買っても既に高くなっていて、目先の高値を掴んでしまった、といったことは経験ありませんでしょうか。
 ただ、今年はこれまで下落していますので、大チャンスです。
 もっとも、配当を狙うよりも大きく下がった後なので、より下がった銘柄を探し出し、リバウンド狙いで大幅なキャピタル狙いの方が期待値は高いのかもしれませんね。

 しかし、悩ましい相場展開ですね。どこを見るか、何を信じるかによって将来の絵が随分変わってきます。例えば、内需関連株を見ていると底が見えないくらい、ジリジリ下げています。それを考えると日経平均も安値を更新するのではと思ってみたり、丸紅みたいに元気な株を見ていると、そろそろ反転するかも・・・と思ってみたり。毎日考えが変わってしまうのが正直なところです。
 1つ特異な現象があります。それは低位株の上昇です。意外と全体相場の先行指標になったりするんですよ。
 忘れもしません。私は国内某証券で株式の支店支援業務をやっていたときに、部長に呼び出され、100円未満の株の10〜20銘柄のパッケージを提案するように言われました。その時は2003年4月に日経平均が7607円の安値をつけるまえ、確か2003年1月頃だったと思います。倒産リスクが蔓延するなか、部長は何を考えているのかと思っていましたが、あとになって理解ができました。100円未満を10銘柄並べて、そのなかで5社(銘柄)なくなったとしても、他の銘柄が倍になればいいんですよね。もちろん実際、倒産する銘柄がそのなかにある確率は低いわけで・・・。それをパッケージで買っていたら昨年までいくら儲かっていたのでしょうか。すごい。
 先行指標は三洋電機が典型例です。上昇相場は一部で始まっていますよ。
(株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ 東野幸利)

※なお、12月1日より社名が 株式会社 トレーダーズ・アンド・カンパニーから変更となりました。
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