万人の意見が偏ってきましたね。どこもかしこも日経ノックイン債の価格設定から日経平均の下値メドを推測するようになりました。なぜですか・・・、と問いかけたくなりますね。あと付けの材料で、下がる過程のなかでの1つの売り誘発要因でしかないのではないでしょうか。それ以上に下げているTOPIXはどう説明するのか、典型的な下げの最終局面ではないかと思います。逆に、日経ノックイン債の材料があったせいで、早めの売りが加速し鋭角的な下げになりました。こんな下げ方をしないと、今度はなかなか上昇しませんからね。
妻が昨晩ニュースを見て、「ここで、投信買ってたら儲かるんじゃない!」でました、でました。これは結構シグナルになります。実績もスグレモノで意外と当たるんですよ。下げ過程を見てない人の意見というのは貴重ですね。市場関係者の中には、年末から毎日のように底入れ宣言している人が多かったような・・・私もその一人かも。
「人の行く裏に道あり花の山」、ウォール街で有名な言葉「麦わら帽子は冬に買え」という名言がありますが、今こそ、それを実行すべきですね。みんな買うのを待っているだけ、外人が買い戻してくると、外人買いといって買ってたら遅いはず・・、万人がほぼ弱気に偏っているときこそがチャンスです。米相場では一般的に豊作が見込まれると相場は下落して売りとされますし、凶作見込みであると、買いとされています。ただ、そういった中でも、「凶作に米買うな」、「豊年に米売るな」という格言があるくらい、万人が一致する考え方は危ないと相場の本質を説いています。
「逆張り」は下げの途中で買いすぎて、本当の底入れでは資金が尽きてしまい、買いたくても買えない状況となるのが普通です。買い値を下回っている心理状況は、いてもたってもいられない状況で、このまま下げ続けるのではないかという、錯覚におちいっている状況でしょう。だから自律反発に、「ここぞ」と思い戻り売りを出してしまいます。そこで売れたらよかったと思うのですが、売れたら上がってしまったりします。そこでもう一度持ちたくなって、投げた値段よりも高く買ってしまう。そして、初動の上げに対する調整に巻き込まれるといったパターンでしょうか。
底入れ反発のときに明確な材料なんて出てきませんので、逆張りは難しいです。要するに、万人が買いたくなるような反発の動きがあって、それを見た投資家がどのような行動をしてくるかどうか、それを考えるのが先決です。 でも、昨日の主力国際優良株の下げ渋りの動きから、その夜のNY市場での円高一服の動きを織り込めるぐらいの先見性を持ってくると、たいした玄人でしょう。
16日の日経平均は4日続落でほぼ安値引けとなりました。陰線続きとなっていますが、昨年末からの下落では三空を形成しました。また、均衡表の考え方で、2陽介在9陰連(2つの陽線を挟んで9つの陰線が続く)の下げ構成で相場が一旦落ち着くという考え方があります。昨年末の高値からの下落では、昨日の陰線で2陰介在8陰連となっており、今日も陰線であれば2陽介在9陰連が完成することになるわけです。1月10日からのカウントであれば5陰連の完成となります。 下げの値幅的には十分であることや、均衡表の抵抗帯の下限の形状が今日から切り上げることを考えると、陽線となる可能性もありますが、注目されるところですね。そして、今日(17日)の前場終わりでみると、“陰の陽はらみ”となっています。昨日も前場終了時のみ買いシグナルパターンになり騙されましたが、今日はどのような結果になりますでしょうか。
ただ、今日(17日)の寄り付きが意外と高く寄り付いたことなどを考えると、そろそろ目先の底入れは近いことが考えられるし、既に昨日引け(終値ベース)で底入れ完了となった可能性も考えられます。
そして、まだ底入れと感じている人が少数であることが、何よりの根拠になるのかもしれません。そして、年末から底入れ宣言している市場関係者の方に尋ねてみてください。直近の下げで弱気になっていれば、目先の下げが間違いなくいいところにきていることが確信できるでしょう。
(株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ 東野幸利)
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