1秒間に1000億フレームという超高速で撮影できるハイスピードカメラが開発されたとのこと。アメリカ・ワシントン大学のLihong Wang特別教授らによる研究チームが、Compressed Ultrafast Photography(CUP)という技術を開発したということで、光速が秒速30万キロですから、割ることの1000億で、なんと光も3ミリしか進まない速さのフレームで撮影できるとのこと。うーむ。これは凄い。凄すぎる!
これは様々な新たな発見をもたらすでしょうし、そしてそこから新たな理論が考え出されてくることでしょう。レーザーなどの特殊な照明を必要とせず、自ら発光しているものをそのまま撮影できるというので、宇宙からの光を撮影・解析して、その起源とかに関しても新しい有力な説が考え出されてくるかも知れません。
何よりも痺れるのが、その仕組みです。簡単に云うとDMD(デジタルミラーデバイス)という、7マイクロメートル(0.007mm)四方の非常に細かいミラーがびっしりと敷き詰められた素子を使い、光を振り分けて反射し、それを撮影・記録するという、或る意味機械的な、柔らかアタマで考え出された原理なのです。ガリレオ・ガリレイは微細な長さを測るために、棒に細い銅線を詰めて巻いて、それをペン先でなぞって銅線の数を数えて計算したと云います。このカメラの仕組みは、ガリレオ・ガリレイを彷彿とさせるような考え方です。測定器なくして科学なし。偉大な発明に敬意を表したいと思います。