先週とある集まりでGoogleの生成AI、NotebookLMが話題となり、早速使ってみましたが、予想以上に作業効率が高く、その便利さを楽しんでいます。
生成AIに作業をサポートしてもらう、このような、分業といえば、それが経済発展のカギであり、その深化は市場の大きさによって決まると説いた、アダム・スミスの「国富論」から今年は250年の節目とのことです。
実際、巨大な単一市場と発達した資本市場を持つ米国が生産性で優位に立つ背景には、このメカニズムがあります。一方、欧州では市場や資本の統合が十分とは言えず、企業が規模を拡大しにくい構造が指摘されています。その結果、企業の成長や技術投資が進みにくく、米国に比べて生産性で劣後しています。
現在、世界経済は地政学的緊張の高まりによって分断の圧力を受けており、世界的な分業への依存は大きなリスクです。市場へのアクセスが不安定になれば、企業は投資を控え、生産性の伸びも鈍りかねません。原油の高騰はすぐ見えるものの、実体経済への影響は様々な形で遅れて顕在化してくる部分もあるでしょう。
偉大な思想は、250年たち技術革新の可能性と分断のリスクがみえる現代においても、経済の行方を占ううえで重要な手掛かりを与えてくれます。
- 塚本 憲弘
- マネックス証券 インベストメント・ストラテジーズ兼マネックス・ユニバーシティ シニアフェロー
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一橋大学 経済学部卒。東京都市大学・非常勤講師。専門分野は投資戦略全般。
国内信託銀行で経済分析、投資戦略の策定、ファンドマネージャーを歴任。その後プライベートバンクにて経済分析や幅広い資産クラスによる投資戦略、ポートフォリオ分析に従事。2021年より現職。
