今日、或るベンチャー企業経営者と対談をしました。二回りほど私より若い彼からは学ぶことが多いのですが、6年ほど前に初めて私に会いに来た時のことを、私が何を云ったかを、彼は今でも鮮明に憶えていました。私もマネックスを起業した頃に、私をメンタリングして下さった先輩方とのやり取りを、今でも鮮明に憶えています。今日彼と話していて、「色々なことを良く憶えている頃」というものがあることを再認識しました。私の社会人人生を振り返ってみても、数年間ほとんど記憶がないような頃もあります。時間の流れ方、記憶の分量が、年によって全然違うのです。木の年輪が年によって幅も色も違うようなものでしょうか。これから自分はどんな年輪を増やしていくのだろう?憶えてない時期があるようなこともなく、充実したきれいな年輪を足していきたいと思います。
- 松本 大
- マネックスグループ株式会社 取締役会議長 兼 代表執行役会長、マネックス証券 ファウンダー
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ソロモン・ブラザーズ・アジア証券会社を経て、ゴールドマン・サックス証券会社に勤務。1994年、30歳で当時同社最年少ゼネラル・パートナー(共同経営者)に就任。1999年、ソニー株式会社との共同出資で株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)を設立。2004年にはマネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社(現マネックスグループ株式会社)を設立し、以来2023年6月までCEOを務め、現在代表執行役会長。株式会社東京証券取引所の社外取締役を2008年から2013年まで務めたほか、数社の上場企業の社外取締役を歴任。現在、米マスターカードの社外取締役、Human Rights Watchの国際理事会副会長、国際文化会館の評議員も務める。