日本株が安いです。この3ヶ月間ほど、世界の株は買われているのに、日本株だけ売られています。何故でしょうか?色々な理由があるでしょう。或いは理由と思っていることは当たっていないかも知れません。しかし敢えていくつか、私なりに挙げてみようと思います。
1.日本は国としての目標を宣言しないで来た国だと思います。しかし今回宣言しました。温室ガス排出を25%削減しようと。しかしその時に、例えば1人当たりGDPを世界のトップ10に戻そうとか、そう云った経済面での目標は宣言されませんでした。
2.某航空会社など、全てを助けようとしているように見えます。しかし「負け」のないマーケットでは「勝ち」はありません。そう云うマーケットは投資(の勝負)をする魅力が減りますので、お金が抜けていってしまい、結果、「勝ち」になる筈だった会社の株も含めて売られています。
3.アメリカの尾を踏もうとしているのではないか?リスクはちゃんと計算された上で行われているのか?
4.米大統領に対して、「経済問題は重要なアジェンダと考えていない」と云ったと伝えられた。
・・・まぁこれらのことから、投資家は日本の株式市場に対してリスクを取れなくなっているのではないでしょうか?増資による希薄化の問題よりも、これらの問題の方が大きいように私には感じられます。上記の「4」は決定打になった気もします。
資本市場に対する配慮を見せる-それはジェスチャーでもいいのですが-ことはとても大切です。一番やりたいことが資本市場の活性化でなくても構いません。選ばれた新政権の政策ですから、やりたいことをやるのが当然と云えば当然でしょう。しかし「資本市場は気にしない」とだけは云わない配慮が、是非欲しいと思います。リスクマネーはとても敏感で臆病なものですから。