冷静な分析なのか、もっと情報を持っているのか、或いは単なる慣れなのか。北朝鮮が昨日から核実験をしたり、計5発のミサイルを発射したりしてますが、昨日も今日も、マーケットはいたって平然としています。
日本の株式市場も小動き。円・ドルなどの為替もほとんど動きません。驚きなのは、KOSPI(韓国総合株価指数)も昨日-0.2%、本日-2.1%と、大して売られていないことです。
発射されているミサイルは短距離ミサイルで、射程130キロと云われていますが、ソウルの緯度は北緯37.34度。小学生の計算でも、38度線から50キロ足らずしか離れていないことが分かります。一説では50万発を超えるミサイルが、南向きに配置されているとも云います。
これらをどう解釈するか。結局は気を惹きたいだけで大したことは出来ない?いざとなれば簡単に制圧出来る?有事は必ずしも株式市場にネガティブでない(ダメージを受ける部分は限定的で、一方経済活動は活発化する)?有事は昔と違って必ずしもドル買いには繋がらない(米政府の財政負担を増やす)?マーケットが動かないには、色々な理由が考えられるでしょう。
しかしいずれの場合でも、「恐怖に対する慣れ」が、ちょっと強過ぎになっていないでしょうか?或いは、先方は最終的には合理的な行動を取るであろうと、思いこみ過ぎではないでしょうか?
元が債券トレーダーなので、どうしても偶に心配性が出てしまいます。良くない癖ですね。マーケットは全ての情報を咀嚼(そしゃく)していると仮定すると、私が知らないだけで、実は大したことではないのかも知れません。しかし最低限必要なリスク管理は考えておきたいと思います。