金曜・土曜は大阪にいました。前にも書いたことがありますが、私は大阪の地理が苦手です。もしかしたら、いや恐らく、東京の外では最も訪れた回数が多い街であるにも拘わらず、そして私は一般に土地勘はとてもいいにも拘わらず、大阪だけはいつまで経っても脳内GPSが働かないのです(因みに不思議なことに、都内にも一ヶ所だけそう云う地域があります)。

ところが、遂に、とうとう、今回の大阪滞在で、何かしら脳に突っ掛かっていたものが取れたようで、急にジャイロだかGPSだかが動き出したようなのです。不思議です。今まで全く頭に入らなかった地図が、全く当て外れだった方角が、何故か普通に分かるようになったのです。未だ「地理に明るくなった」と云える程ではないのですが、明らかにある閾を超えたようなのです。

花粉アレルギーが溜まり一定値まで行くと花粉症が発症するように、或いはバラバラだった地理情報の欠片が集まって一気にジクソーパズルの絵が出来るように、蓄積した結果として当然に眼界が開けたのかも知れません。或いは金曜日食べたお魚が本当に美味しかったので、急に大阪に対する思いが募り、体内の様々な機能が覚醒したのかも知れません。一旦ジャイロが動き始めると、どんどん歩くことが、動くことが出来ます。すると更に楽しくなり、街の奥へと侵入していくことになるのです。あー、街って楽しいですね!