今週(8月28日~9月3日)の相場動向
相場回顧 BTC(ビットコイン):米FRB当局者発言で乱高下、対イラン攻撃で下落も急反発
ビットコインは、米FRB当局者発言を受けて利上げ観測に振られる展開となった。米国による対イラン攻撃も重なって一時BTC=76,000ドル(約1185万円)台まで下落したものの、その後は金融引き締めへの警戒が和らぎ、BTC=81,000ドル(約1263万円)台まで急反発した。
週初は、ジャクソンホール会議でウォーシュFRB議長がインフレ抑制を重視する姿勢を示し、必要に応じた利上げの可能性にも言及したことから、9月FOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げ観測が急速に高まった。米金利が上昇し、米ドルも買われる中、ビットコインは売りが強まり、BTC=77,000ドル(約1201万円)台まで下落した。
さらに、米国が約1ヶ月ぶりにイランを攻撃すると、中東情勢の緊迫化から原油価格が上昇し、インフレ再燃への懸念が強まった。米国株では金利上昇を嫌気した売りが広がり、ビットコインも下げ幅を拡大してBTC=76,000ドル(約1185万円)台まで下落した。この局面では、9営業日連続となっていた現物ETFへの資金流入が止まり、純流出に転じたことも需給面で重石となった。
その後は、米雇用統計の先行指標となるADP雇用統計が民間雇用者数の増加幅で市場予想を下回り、9月の利上げ観測がやや後退した。米国株が反発し、米金利と原油価格も低下する中、ビットコインも BTC=78,000ドル(約1216万円)付近まで回復した。
さらに、ウォラーFRB理事が、8月のインフレ指標が改善を続ければ9月FOMCでの政策金利据え置きを支持する考えを示すと、米金利と米ドルが低下し、ビットコインはBTC=81,000ドル(約1263万円)付近まで急上昇した。
来週(9月4日~10日)の相場予想
BTC(ビットコイン)はECB理事会と米CPIを控え方向感を探る展開か、中東緊迫化による原油高が重石
来週のビットコインは、ECB理事会や米CPIを受けた金利動向が相場を左右する一方、米イラン情勢への警戒から上値の重い展開が予想される。
まず、週明け7日はレーバーデーで米国市場が休場となるため、週初は取引参加者が限られ、方向感の乏しい展開となる可能性がある。
その後、10日に開催されるECB理事会では金融政策の行方に注目したい。市場予想通りに利上げが決まれば、欧米金利への上昇圧力が強まり、米FOMCを巡る利上げ観測にも波及する恐れがある点には注意したい。
11日には8月米CPIが発表される。8月後半の米イラン情勢に伴う原油価格の上昇が十分反映されていない可能性もあり、CPIの伸びが鈍化すれば利上げ観測の後退からビットコインの買いが強まりやすい。一方、予想以上に上振れすればFOMCを前にインフレ再燃への警戒が高まり、米金利上昇を通じて相場の重石となるだろう。
米イラン情勢では、米国による軍事攻撃とイラン側の報復が相次ぎ、ホルムズ海峡を巡る緊張が再び高まっている。足元では原油価格も地政学リスクを背景に高止まりしており、両国の歩み寄りがみられないまま対立が長期化すれば、インフレ懸念や金利上昇への警戒が続き、ビットコインには逆風となりやすい。一方、海峡の通航正常化に向けた協議が再開すれば、原油価格の下落とともにリスク資産への買い戻しが期待される。
もっとも、翌週には米FOMCを控えており、政策判断への不透明感が残るなかでは積極的な売買には動きづらいだろう。
直近の価格レンジとして、上値はBTC=83,000ドル(約1294万円)、下値はBTC=75,000ドル(約1170万円)を意識する。
