東京市場まとめ

1.概況

日経平均は50円高の72,404円と上昇して取引を開始しました。もっとも、過熱感の高まりもあり、寄付き後は下落に転じました。前場は中ごろには持ち直す場面が見られましたが、後半にかけて再び下げ幅を拡大し、前引けは642円安の71,711円となりました。

後場は下げ幅を拡大する展開となりました。好調な半導体関連銘柄への売りが指数を押し下げ、一貫して下落した日経平均は2,565円安の69,788円で安値引けとなりました。

TOPIXは104ポイント安の3,990ポイントで反落、新興市場では東証グロース250指数が20ポイント安の696ポイントで反落となりました。

2.個別銘柄等

古河電気工業(5801)は15.5%安の49,000円をつけ、大幅反落となりました。前日までの2営業日で25%程上昇していたことに加え、相場全体の下落も相まって利益確定の売りが優勢となりました。

明治ホールディングス(2269)は3.5%高の3,704円をつけ、3営業日ぶりに反発となりました。22日、国内証券が同社の投資評価を「2(中立)」から最上位の「1(アウトパフォーム)」に、目標株価は従来から600円高い4,800円に引き上げ、これを材料視した買いが入りました。アナリストは「カカオ安を契機にマージンは飛躍的に改善する見通し」とし、食品事業の収益性改善の可能性が高いとの見通しを示しました。

エア・ウォーター(4088)は一時9.8%高の2,740円をつけ、上場来高値を更新しました。22日、アクティビストとして知られる香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントが同社株を6.05%取得したと伝わりました。先行きにおけるガバナンス改善や株主還元強化などの株主提案を見込んだ買いが入りました。

楽天グループ(4755)は3.6%安の691.1円をつけ、年初来安値を更新しました。足元の金利上昇による社債の利払い負担増が意識され、売りが優勢となりました。また、携帯電話事業は赤字幅が改善してきているものの、依然として同社の利益を圧迫しています。

HPCシステムズ(6597)は一時ストップ高水準となる15.0%高の5,380円まで急騰する場面が見られました。23日、日本経済新聞は、「トランプ米大統領は(米国時間の)22日、量子コンピューターの開発推進に向け、2つの大統領令に署名した」と報道しました。同社は量子コンピューター技術を応用した計算プログラムの開発などを手がけており、関連銘柄として買いが殺到しました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は9営業日ぶりに反落となる2,565円安の69,788円となりました。いったんの利益確定の売りと見られますが、直近のボラティリティーの高さは気になるところです。

明日の材料には、米国で貨物輸送のフェデックス[FDX]やクルーズ会社のカーニバル[CCL]の決算発表が予定されているほか、国内では寄付き前に、先週6月15・16日分の金融政策決定会合における主な意見の公表が予定されています。同会合では政策金利を1995年以来の水準となる1.0%に引き上げています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)