今週(6月8日週)はBTCにとって重要な局面に

引き続き上値の重い展開

BTCは週末に1000万円を割り込みました。2026年2月の安値付近まで下落し、マーケット全体には悲観ムードが広がりつつあります。ドル建てでは一時5万9,000ドル付近まで下落し、2月安値であった6万ドルを明確に割り込みました。ただし、日足のクローズベースでは下髭をつけて終えており、売り一巡後の反発余地も意識される形です。

ここから大きめの反発調整に入るのか、それともサポート付近で横ばい推移を続けた後、再び下値を試すのか。今週(6月8日週)はBTCにとって重要な局面になるでしょう。

また、今週は米CPI(消費者物価指数)や米PPI(生産者物価指数)といったインフレ指標の発表が予定されています。事前予想はかなり高めに出ており、結果次第ではFRB(米連邦準備制度理事会)への利上げ催促相場に拍車をかける可能性があるとみています。さらに、ECB (欧州中央銀行)も今週は利上げが予想されており、主要中銀が再び金融引き締め方向へ舵を切る展開となりそうです。

資産インフレを抑制する方向に働きやすい経済イベントが多く、暗号資産市場にとっては引き続き上値の重い展開を想定しています。

BTC(ビットコイン)は6月8日の日足クローズが重要

BTC/JPY日足チャート分析です(図表1)。

BTCはサポートライン付近で反発し、6月8日朝時点ではショートカバー主導の値動きとなりました。足元では1010万円を超えて推移しています。グローバル市場のデリバティブポジションは大きく売りに偏っていたとみられ、その巻き戻しが今回の反発を生んだ可能性があります。

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ただし、今回の戻りは、あくまで今回の下落局面における最初の反発と捉えています。日足レベルで陽線を確認できたのは初めてであり、6月8日も陽線でクローズできるかが重要です。

下落トレンドが強い局面では、日中に反発しても最終的には陰線でクローズするケースが多く見られます。そのため、2日連続で陽線を形成できるかどうかが目先の注目点です。

仮に2日連続陽線となれば、しばらくは戻りを試しながら、下落相場に一服感が生まれる可能性があります。一方で、陽線形成に失敗するようであれば、再び下値を試す展開を警戒したほうがよいでしょう。

BTC/JPY の4時間足チャート:MACDはまだダイバージェンスしていない

BTC/JPY 4時間足チャート分析です(図表2)。

MACDはまだダイバージェンスを形成していません。強い下落トレンドが発生した場合、底打ち前には1回程度、MACDのダイバージェンスが確認されるケースが多いと考えています。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

今回の値動きを見る限り、現時点ではまだ「最初の戻り」の範囲内と判断しています。今一度、下値を更新しつつも下髭で終えるような値動きが出てこない限り、明確に底が入ったとは判断しにくいでしょう。

したがって、現時点ではまだ下落トレンド継続を前提に、日足のクローズを確認したいところです。売りトレードは継続方針です。

ETH(イーサリアム)もダイバージェンス待ち

ETH/JPY 4時間足チャート分析です(図表3)。BTCと同様に、ETHもMACDはまだダイバージェンスを形成していません。

再度、安値をうかがう展開を想定しています。ただし、ETHはアルトコインという性質もあり、BTC以上にボラティリティが大きくなりやすい点には注意が必要です。下落時の値幅も大きくなりやすい一方で、反発局面では戻りも大きくなりがちです。

そのため、突っ込み売りは控えたいところです。レバレッジコントロールの難易度は、BTCよりもETHのほうが高いと考えています。

下落率はETHのほうがBTCを上回る可能性がありますが、その分、反動高も大きくなりやすいでしょう。よって、個人的にはBTCの売りトレードを中心に据え、ETHについては少額のショートポジションを維持する程度にとどめたいと考えています。

テクニカル的には、SMA30(黄色)付近への戻りを試している局面です。この水準は、戻り売りの最初の抵抗帯になると予想します。追加で売りを入れる場合は、27万円付近で少額の打診売り、または少額の売り増し程度に抑えるのが無難ではないでしょうか。

今週(6月8日週)のポイント

・BTCは週末に1000万円を割り込み、2月安値付近まで下落したが、日足では下髭をつけて反発。ただし、今回の戻りはまだ下落局面における最初の反発とみており、底打ち判断は慎重に。

・BTC、ETHともにMACDのダイバージェンスは確認されておらず、再度下値を試す展開を想定。

・今週は米CPI、米PPI、ECB政策金利など、金融引き締めを意識させるイベントが多く、暗号資産市場には上値抑制要因となりやすい可能性。

・トレード方針としては、BTCの売りトレードを中心に継続。ETHはボラティリティが大きいため、少額ショートにとどめ、突っ込み売りは控えたい。