3連休明け日経平均株価が最高値を更新するのは、ほぼ確実

今週の焦点は、衆院解散を巡る情勢にマーケットがどのような反応を示していくか、その一点に尽きると言っても過言ではない。

読売新聞が「高市早苗首相が通常国会冒頭で衆院解散する検討に入った」と伝えたことで9日のニューヨーク外国為替市場で円相場は一時1ドル158円台前半まで下落し、2025年1月以来、約1年ぶりの円安・ドル高水準を付けた。シカゴの日経平均先物は報道後には一時5万3800円台にまで急伸した。

3連休明けの東京市場で日経平均株価が最高値を更新するのは、ほぼ確実だが、問題はどこまで高値を伸ばせるか、そしてその持続力だ。

衆院解散、「噂で買って事実で売り」となるか

23日召集の通常国会冒頭で解散する場合、最速で1月27日公示、2月8日投開票の日程が視野に入る。現段階ではまだ報道ベースだが、3連休明け以降に、首相が方針を表明する案が政府・自民党内で浮上している。そこで解散総選挙が確実になった場合の市場の反応がまず注目される。これだけ初期反応で吹きあがったのだから、相場のセオリー通り、「噂で買って事実で売り」となるか。僕はそうはならないと思う。衆院選が確定したら、そこから改めて買われる展開を予想する。このタイミングで高市政権の基盤が固まることの意味は大きいからだ。そこから「高市トレード」が復活して勢いを増すだろう。

経験則では「選挙は買い」だ。しかしこれまでと異なる点としては、政治とカネの問題などで自民党が少数与党になっていることがある。この点、早期解散・総選挙なら高市氏の支持率の高さがけん引し、議席数は相当程度、回復するのではないか。そうなれば政策も進めやすくなる。議席数が大きく伸びれば政権安定への思惑から海外投資家もポジティブと受け止めるだろう。

一方、リスクの一つは、政府による為替介入だ。早期解散検討の報道を受けて一時158円台まで円安が進んでおり、介入警戒が強まりやすい。160円を超えるまでは介入はないとの見方が大半だと思うが、「政治空白」を作ることで物価高対策が先送りになるとの批判が出ているなかでの円安進行は政府として看過できないだろう。

日中関係の悪化もリスク要因だ。中国政府は、中国国民に日本への渡航自粛を求めたり、軍民両用(デュアルユース)品目の対日輸出規制を強化するなどしてきたが、それらは高市首相の台湾有事を巡る国会答弁に対する「制裁」的な意味合いが強い。衆院選となれば高市政権の基盤が強まることに中国が反発して、どのような態度で出てくるか、こちらも警戒するべき点だろう。

日米ともに決算発表にも注目

その他では、今週から米国で10-12月期の決算発表が始まる。13日にジェイピー・モルガン・チェース[JPM]、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン[BK]を皮切りに、14日にバンク・オブ・アメリカ[BAC]、シティグループ[C]、ウェルズ・ファーゴ[WFC]、15日にブラックロック・ファンディング[BLK]、ゴールドマン・サックス[GS]、モルガン・スタンレー[MS]などが予定されている。

また、15日には台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング[TSM]の決算発表が予定されている。

日本でも2月、8月期決算企業の発表が佳境を迎える。良品計画(7453)、ビックカメラ(3048)、サイゼリヤ(7581)などの小売株に加えて、マネーフォワード(3994)、Sansan(4443)、ベイカレント(6532)などの新興企業にも注目したい。

予想レンジは5万2500-5万4500円とする。