米国は新生児に1000ドル拠出で米株指数連動ファンドなどで運用

さすがトランプ、さすがアメリカだ。米政府は17日、新生児向けの投資口座「トランプ口座」の詳細を発表した。米政府が口座に1000ドルを出し、保護者や企業の上乗せ拠出も認めて米株指数連動ファンドなどで運用するというのだ。「富を増やす方法として常に株式に関心を持ってきたのが米国だ」と米投資信託協会(ICI)のエリック・パン最高責任者が語っているように、アメリカという国はまさに資本主義の申し子だけに、その良い面も悪い面も清濁併せのんで成長していこうという気概がすごい。

それに引き換え我が国の政策はなんともしょぼい。今朝の日経新聞1面は、政府・与党が、所得税の非課税枠「年収の壁」を178万円に引き上げると決めたというニュースだ。こども家庭庁も閣議決定した2025年度補正予算案で、子ども1人あたり2万円を給付する「子育て応援手当」に3677億円を計上した。物価高対策として子育て世帯の生活を支援するという。

そんな目先の「バラマキ」ではなく、もっと長期的な視点に立った政策を発想できないものか。例えば、米国と同じことを日本でもやればよい。

初期原資10万円 × 68万人で金融教育の導入機会や長期で見る税収増を

178万円の減収規模は財務省の想定でおよそ年6500億円。前述の子どもに2万円配るのが3600億円、合わせて約1兆円だ。

日本の新生児の出生数は68万人。ひとり10万円配るなら680億円で済む。100万円配ったって6800億円で済むのだ。それを米国同様、インデックスファンドで運用する。18歳まで、もしくは義務教育を終えるまで換金・譲渡できないとする。NISA口座で運用して非課税にする。こうして日本に投資を根付かせる。すると、いままで投資に関心のなかった層も投資の効果や恩恵を感じて自らも拠出して運用を始めるだろう。

10万円 × 68万人 = 680億円は初期原資だが、その後の値上がりは政府負担ではない。むしろ、金融教育の導入機会や長期で見れば税収増(キャピタルゲイン課税)にもつながる。フローの財政負担は一度きりでストック効果は民間に蓄積する。(フローの財政負担は一度きり=赤ちゃん1人には一度きり。それを毎年)はるかに筋の良い政策だ。

国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」や、その他の最新の意識調査によれば、日本人がこどもを産まない理由の第一位は、

経済的理由=お金がかかるから

というものだ。そこをバラマキでなく投資で解決する。非常に優れた少子化対策であり、成長戦略ではないか。