東京市場まとめ

1.概況

日経平均は309円高の49,868円で寄付きました。米国市場では、FRB(米連邦準備制度理事会)による追加利下げ観測が株式市場を支え、主要3指数が揃って上昇となっていました。早々に節目の5万円台をつけると、その後も堅調な推移となった日経平均は9時39分に763円高の50,322円をつけ、本日の高値を更新しました。その後も50,200円付近で底堅い推移となり、前場は644円高の50,203円で取引を終えました。

後場は寄付きで上げ幅を縮小するも、徐々に持ち直す展開となりました。中ごろには再び50,200円を超えるなど底堅い推移となった日経平均は最終的に608円高の50,167円と3日続伸して取引を終えました。

TOPIXは13ポイント高の3,368ポイントで続伸、新興市場では東証グロース250指数が10ポイント高の695ポイントで続伸して取引を終えました。

2.個別銘柄等

レゾナック・ホールディングス(4004)は一時10.4%高の6,410円をつけ、年初来高値を更新しました。外資系証券が26日付のレポートで、同社の目標株価を従来の5,700円から、足元の水準を大きく上回る7,700円に引き上げ、これを材料視した買いが入りました。アナリストは同社を『半導体後工程材料の分野において、最もシェア拡大の可能性が高い企業』と評価しています。

三菱マテリアル(5711)は一時0.9%高の3,189円をつけ、年初来高値を更新するも、朝高以降は弱含み、終値では2.4%安の3,085円と3日ぶりに反落して取引を終えました。26日、2026-2028年度の中期経営戦略を発表するも、自動車や半導体の市況低迷や銅製品の原料となる銅精鉱の購入条件悪化などを受け、2025年度(今期)の財務目標が達成できない見込みとなったほか、2026年度(来期)以降の経営戦略は内容が物足りないとの見方から、売りが優勢となりました。

住友金属鉱山(5713)は2.9%高の5,025円をつけ、3日続伸となりました。米国の追加利下げ観測が高まり、金や銅の資源価格が上昇したことで、金や銅の鉱山運営を手掛ける同社の採算が改善するとの期待感から買いが優勢となりました。

U-NEXT HOLDINGS(9418)は0.8%高の2,136円をつけ、小幅ながら4日続伸となりました。26日、2025年11月時点で動画配信サービス「U-NEXT」の有料会員数が500万人を突破したと発表し、これによる業績拡大を期待した買いが入りました。

本日東証グロース市場に上場したHUMAN MADE(456A)は、公開価格(3,130円)比9.9%高い3,440円で初値をつけ、終値は同13.5%高の3,545円で初日の取引を終えました。同社はストリート系ファッションブランド「HUMAN MADE」を中心にアパレル・ライフスタイルグッズの企画・販売を事業としています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は節目の5万円台まで値を戻し、608円高の50,167円で取引を終えました。明日に向けて、日経平均は5万円台での値固めができるかがポイントとなりそうです。

一方で、今晩27日の米国市場は感謝祭のため休場で、翌日28日も短縮取引となることから、明日の日本市場では海外勢の市場参加者が少ない可能性が高く、全体として動きづらい展開が見込まれるでしょう。そのほかの材料には、11月の東京都区部消費者物価指数や10月の鉱工業生産指数の発表があげられます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)