東京市場まとめ

1.概況

日経平均は50円安の51,013円で寄付きました。前日の米国市場は高安まちまちとなり、日本市場も寄付きは前日終値付近で一進一退での推移となりました。10時ごろから株価指数先物の上昇につられ、上げ幅を急拡大すると10時18分に275円高の51,338円をつけ、本日の高値を更新しました。その後は伸び悩み、103円高の51,166円で前引けとなりました。

後場は小動きで始まり、中ごろにかけて再び高値を目指しての推移となりました。14時11分に51,328円まで上昇するも、後半は上げ幅を縮小し、最終的に218円高の51,281円と続伸で取引を終えました。TOPIXは22ポイント高の3,381ポイントで4日続伸し、連日で最高値を更新しました。

新興市場では東証グロース250指数が反落し、0.8%安の721ポイントとなりました。

2.個別銘柄等

エムスリー(2413)はストップ高となる23.5%高の2,629.5円をつけ、大幅続伸となりました。12日、2026年3月期の中間決算は、営業利益が前年同期比24.2%増の359億円であったと発表し、市場予想を上回る業績を好感した買いが殺到しました。アナリストからは「製薬マーケティング支援、医療現場デジタルトランスフォーメーション(DX)が堅調なモメンタム(勢い)だった」といった評価がされています。

医療機器メーカーのテルモ(4543)は6.3%安の2,385円をつけ、大幅反落となりました。12日、2026年3月期(今期)の当期純利益が従来予想の1,430億円から下方修正となる、前期比16.3%増の1,360億円を見込むと発表し、市場予想では上方修正が見込まれていたこともあり、決算を受けた失望売りが出ました。

すかいらーくホールディングス(3197)は6.7%高の3,134円をつけ、3日ぶりとなる大幅反発となりました。13日、2025年12月期(今期)の当期純利益が従来予想の148億円から上方修正となる、前期比19.6%増の167億円を見込むと発表し、業績引き上げを好感した買いが優勢となりました。

ばねメーカーである日本発條(5991)はストップ安水準となる17.1%安の2,418円をつけ、4日ぶりとなる大幅反落となりました。12日、2026年3月期の中間決算で純利益が前年同期比35.5%減の139億円であったと発表し、減益を嫌気した売りが殺到しました。

インフキュリオン(438A)は7.2%高の1,286円をつけ、大幅続伸となりました。12日発表した2026年3月期(今期)の中間決算は、営業利益が2億7,200万円となり、会社が計画する通期の1億8,000万円を上回り、好調な業績を好感した買いが入りました。市場では「次世代決済サービスへの成長期待の高さが表れている」などの声がありました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は0.4%高の51,281円をつけ続伸となりました。TOPIXも4日続伸、連日で最高値を更新しています。

明日も決算発表銘柄への物色が続くと考えられ、日本では大引け後にキオクシアホールディングス(285A)、三越伊勢丹ホールディングス(3099)、ニトリホールディングス(9843)、楽天グループ(4755)、荏原製作所(6361)、明日の取引時間中には東レ(3402)や、横浜ゴム(5101)、第一生命ホールディングス(8750)の決算発表が予定されています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)