【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 47,085.24 ▼251.44 (11/4)
NASDAQ: 23,348.64 ▼486.09 (11/4)
1.概況
前日の米国市場は主要3指数が揃って下落しました。ここまでの米国市場をけん引してきたAI関連銘柄や相場の割高感が意識されたことで、ハイテク株を中心に売りが出ました。
ダウ平均は188ドル安の47,148ドルで取引を開始しました。朝方は下げ幅を拡大し、一時は459ドル安の46,877ドルまで下落しました。その後は47,250ドルほどまで戻しましたが、中ごろから後半にかけては軟調な推移となり、最終的には251ドル安の47,085ドルと続落で取引を終えました。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は486ポイント安の23,348ポイントと3日ぶりに反落となりました。下落率では2.0%安となりました。S&P500株価指数も80ポイント安の6,771ポイントで3日ぶりに反落となりました。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち4業種が上昇しました。金融や生活必需品、ヘルスケアなどが1%未満の上昇となりました。一方で7業種が下落し、中でも情報技術が2.3%安でセクターの下落率トップとなりました。一般消費財・サービスとコミュニケーション・サービス、資本財の3業種が1%台の下落となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中11銘柄が上昇しました。トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]が4.0%高で構成銘柄中の上昇率トップとなりました。そのほか、メルク[MRK]やホームデポ[HD]、コカコーラ[KO]、ビザ[V]の4銘柄が1%台の上昇となりました。一方で、19銘柄が下落し、中でもキャタピラー[CAT]が4.0%安で下落率トップとなりました。エヌビディア[NVDA]も4%近い下落となったほか、ボーイング[BA]が3%台の下落となりました。
ダウ平均構成銘柄以外では、前日に決算発表をしたパランティア・テクノロジーズ[PLTR]は、好決算ながらもバリュエーション面での割高さが意識され、8.0%安となりました。また、配車サービスのウーバー・テクノロジーズ[UBER]は第3四半期の決算発表にて営業利益が市場予想を下回ったことで5.0%安となりました。またテスラ[TSLA]も、ノルウェーの政府系ファンドがイーロン・マスクCEOの報酬案に反対したと伝わったことで、5.2%安となりました。
5.為替・金利等
長期金利は、前日比0.03%低い4.08%となりました。5日朝のドル円は153円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
米国市場は主要3指数が揃って下落しました。ハイテク株安となった背景から、本日の日本市場では売りが優勢でのスタートが予想されます。本日の材料には、取引時間中に発表予定のトヨタ自動車(7203)の決算に注目が集まります。関税の影響を踏まえた、来期の業績見通しが株価への材料になると考えられます。また9月中ごろに実施された日銀の金融政策決定会合議事要旨の発表も予定されています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
