日経平均が5万円を超えた。日本にとって、本当に喜ばしいことだ。当社・マネックス証券が、「日経平均3万円への道」というメッセージを発信しプロジェクトを始めたのが、まさに8年前の今日、2017年10月27日だった。その日の株価は2万2008円。当時は、「何を言い出したのだ?」と批判する向きもあったが、2021年2月に3万円達成、2024年2月に史上最高値を更新し、そして今日、5万円に到達した。

日本の株価が高くなることは、日本全般にとっていいことだ。個人投資家であるかに関わらず、年金資産を通して広く国民が豊かになる。日本企業の株価が上がり、国際競争力が強くなると同時に、「安すぎる日本」を海外から買われにくくする意味で、安全保障上も大きな意味がある。

「日経平均3万円への道」を始めた時、私は、「日本社会・企業セクターに構造変化が起き始めているので、これからの株価は上下に変動を繰り返しながらも、米国株と同じように右肩上がりの軌道を続ける」と説いた。実際に、特にコロナ・パンデミックの中で、昭和の強い成功体験のある世代が社会の第一線から退き、その後の日本の成功体験を経験していない世代が上場企業に限らず社会のあらゆる場でリーダーシップを執るようになり、「普通に」外の声を聞き、より良いやり方を模索して実行するようになったことが、この株価上昇に大きく貢献している。

日経平均5万円到達は、株価の現象に過ぎないが、その奥には株価・上場企業に留まらず、日本社会全体の世代交代によるアップデートという構造変化が起きている。だから、この構造変化は止まらない。そして株価も、8年前に説いたように、これからも上下変動を伴いながら、右肩上がりの軌道を取るであろう。

日経平均5万到達、心より、おめでとうございます。