メタプラネット(3350)がビットコインの大規模購入を進めたことで、企業がビットコインを財務戦略の一環として活用する流れが国内でも加速している。同社のビットコイン保有量は3350BTCに達し、ビットコインを多く保有する上場企業のランキングで世界10位に浮上。ビットコインの上昇に伴い、株価が急騰し、当初数十億円規模だった時価総額は、現在では2000億円にまで拡大している。

同社の戦略は、世界最大のビットコイン保有企業であるマイクロストラテジー[MSTR]と同様、社債や新株予約権の発行を通じて資金を調達し、それをビットコイン購入に充てるというものだ。また、「21ミリオン計画」を発表し、最終的に21,000BTCの保有を目指す方針を打ち出している。これにより、ビットコイン関連銘柄としての注目度が高まり、現物を直接購入しづらい投資家の資金を引き寄せている。

こうした成功事例を背景に、リミックスポイント(3825)やgumi(3903)、バリュークリエーション(9238)、エス・サイエンス(5721)といった他の国内上場企業も相次いでビットコイン投資を発表し、株価が急上昇する動きが見られる。

このように企業によるビットコイン購入が増えることは市場にとってポジティブな要素ではあるが、一方で短期的な株価上昇を狙った動きには注意が必要だ。特に財務基盤が脆弱な企業が過剰にリスクを取るケースでは、ビットコインが調整局面を迎えた際、資金流出によって大幅な株価下落を招く可能性がある。実際、メタプラネットの購入平均単価は1BTCあたり約1260万円となっており、この水準を大きく割り込むと市場の警戒感が強まるだろう。

企業がビットコインを購入する時も、個人と同様、単なる短期的な利益追求ではなく、中長期的な視点で財務戦略を構築することが求められる。インフレヘッジの一環として現金余剰の一部をビットコインに振り向けるなど、慎重なリスク管理のもとでの投資判断が重要だ。