今年の様々な不確実性の中、現時点で市場の見方が比較的固まっているのは、日本の政策金利でしょう。今年の年央に1回利上げで、1995年以来の0.75%に達し、来年以降更にあと1、2回の利上げもありうる、というのが市場のコンセンサスです。
そこで、永遠のテーマとも言われる、「自宅は買うべきか賃貸にすべきか」について考えてみたいと思います。
全国のマンション価格は前年から6.5%上昇しました(国土交通省、10月時点)。これ以上値上がりする前に、かつ、金利が上がる前にローンを組んで持ち家にすべき、という見方もよく目にします。
サラリーマンの方々がフルローンで買う場合、異論はありません。銀行間の競争もあり、新規の変動型住宅ローンの金利は平均0.4%程度と超低位に留まっています。
一方、住宅価格が高くなったことから、ローンでは足りずに一部を手元資金で支払う人も増えています。その場合、資金が住宅のために固定されます。これに対し、マンションの賃貸利回りはぐんぐん下がっています。中心地の優良物件だと、3%弱が今や一般的です。
ということは、仮に手金を住宅価格の半分入れて購入した場合、金利や固定資産税等を考慮すると、賃貸にして、余った手金分を年率5%程度で運用できれば、その方がお得ということになります。手金比率を3割としても8%台の利回りでペイします。
もちろん、持ち家なら将来キャピタルゲインが取れますから、これまでは持ち家が圧倒的に有利だったと思います。しかし、冒頭のマンション価格も足元のデータを月次で見ると、一部では伸びが鈍化しています。年収比でマンション価格が高くなりすぎたことに加え、今後利上げが続けば一層鈍化する可能性もあると思います。
とはいえ、安定的に5%以上の投資リターンを確保するのは簡単ではないかもしれません。特に今年年初来の日本株の不振ぶりをみると弱気になります。しかし、過去10年の日経平均のトータルリターンは年8%程度です。住宅と違って機動的に売買できるので、一方向にベットし続ける住宅投資よりはリターンが確保しやすいのでは、と思います。
私も、長年、持ち家派だったのですが、賃貸派に切り替えようかと検討中の今日この頃です。