【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 43,621.16  △159.95 (2/25)
NASDAQ: 19,026.39  ▼260.54 (2/25)

1.概況

昨日の米国市場は、高安まちまちとなりました。2月の米消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことで景気減速懸念が強まるなか、半導体株などを中心にハイテク株が売られた一方、ディフェンシブ銘柄が指数を支えました。

ダウ平均は48ドル高で取引を開始すると、下落する場面も見られ、下げ幅は一時178ドル安に達しました。安値を付けた後は一進一退の展開となりながら、上昇に転じ、最終的に159ドル高の43,621ドルで取引を終え、続伸となりました。

一方で、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は、260ポイント安の19,026ポイントで取引を終え、4日続落しました。また、S&P500株価指数も28ポイント安の5,955ポイントで取引を終え、4日続落しています。

2.経済指標等

2月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数20都市圏住宅価格指数は、前年同月比4.48%上昇し市場予想と前回結果を上回りました。また、2月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は、前月から7ポイント低下の98.3となり、市場予想を下回りました。また、2月のリッチモンド連銀製造業指数は6.0を記録し、市場予想を上回りました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち5業種が上昇となり、特に生活必需品と不動産が1%以上上昇しました。一方で、6業種が下落となり、なかでもコミュニケーション・サービスやエネルギー、情報技術が1%以上下落しました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では、30銘柄中19銘柄が上昇し、特にウォルマート[WMT]は4%以上上昇しました。また、ホームデポ[HD]とシャーウィンウィリアムズ[SHW]が2%以上上昇し、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]やアムジェン[AMGN]、ナイキなど11銘柄が1%以上上昇しました。一方、11銘柄が下落となり、なかでもエヌビディア[NVDA]が3%近く下落しました。そのほか、ゴールドマン・サックス[GS]やアイビーエム[IBM]、マイクロソフト[MSFT]、ジェイピー・モルガン・チェース[JPM]が1%以上下落しています。

ダウ平均構成銘柄以外では、肥満治療薬など製薬のイーライリリー・アンド・カンパニー[LLY]が、同社の肥満治療薬「ゼップバウンド」の値下げを発表したことが好感され、2.3%上昇しました。

一方で、ズーム・コミュニケーションズ[ZM]は24日に発表した第1四半期決算の売上高見通しが市場予想を下回ったことで、8.5%下落しました。そのほか、テスラ[TSLA]は8%以上下落、インテル[INTC]は5%以上下落、パランティア・テクノロジーズ[PLTR]は3%以上下落しました。

5.為替・金利等

米長期金利は前日から0.11%低い4.29%となりました。ドル円は、円高方向に進展して、149円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は、外国為替市場での円高進行が逆風となるなか、昨日の米国市場で半導体株などを中心にハイテク株が売られた流れを引継ぎ、下落してのスタートが予想されます。こうしたなか、日経平均先物は夜間取引で280円安の3万7960円で取引を終えており、本日の日経平均は心理的節目である3万8000円を下回り下げ幅を広げる展開も想定されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)