東京市場まとめ
1.概況
前日に比べ為替相場が円安ドル高に推移したことを受けて、輸出関連株に買いが入り、日経平均は261円高の39,225円で寄り付きました。その後も株価指数先物に断続的な買いが入ったことで、日経平均も上げ幅を拡大し、前場は511円高の39,474円で取引を終えました。
後場も勢いを落とすことなく、13時39分に617円高の39,581円をつけ、本日の高値を更新しました。後場の後半は、39,500円台の高値圏でもみ合いとなるも、大引けにかけて上げ幅を縮小し、最終的には497円高の39,461円で取引を終えました。
新興市場では東証グロース250指数が0.8%安となり、7日ぶりに反落となりました。
2.個別銘柄等
トレンドマイクロ(4704)がストップ高となる16.1%高の10,860円をつけ上場来高値を更新しました。本日13日、ロイター通信が米投資ファンドのベイン・キャピタル、アドベント・インターナショナル、欧州大手ファンドのEQTが同社の買収を競っていると報じたことから、TOB実施への思惑買いが株価を押し上げました。
日揮ホールディングス(1963)は14.2%安の1,188円をつけ、続落で取引を終えました。12日に第3四半期決算を発表し、従来230億円の黒字を予想していた通期の最終損益が、一転して40億円の赤字になるとの見通しを示したことで、嫌気した売りが膨らみました。台湾での事業における新たな損失引き当てや、サウジアラビアでの追加費用が収益を圧迫したとしています。
ニトリホールディングス(9843)は8.3%安の16,575円をつけ、急反落となりました。12日に第3四半期決算を発表し、営業利益は前年同期比1.1%増の989億円となるも、市場コンセンサスを下回ったことや、アナリストから粗利益率の悪化が指摘されたことで売りが優勢となりました。
大和ハウス(1925)は一時4.2%高の5,050円をつけ、上場来高値を更新しました。本日13日に第3四半期決算を発表し、米国を中心に受注が拡大したことで営業利益が前年同期比25.4%増の3,572億円と過去最高を更新し、市場予想を上回ったことで買いが入りました。
ソフトバンクグループ(9984)は3.6%安の9,504円をつけ、反落で取引を終えました。12日に第3四半期決算を発表し、10-12月期の最終損益が3,691億円の赤字となり、前年同期から赤字転落となったことで、売りが優勢となりました。第3四半期までの累計では7-9月期の大幅増益が寄与し、当期純利益は6,361億円の黒字となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げペースが鈍化する見通しが広がるも、円安ドル高が日本市場にはプラスに働きました。注目は、大引け後に予定されているソニーグループ(6758)の決算発表で、第3四半期の営業利益は1,022億円が市場予想となっています。2月に入って高値を更新している同社ですが、堅調な決算内容を発表できるかに注目です。そのほかには、本田技研工業(7267)、日産自動車(7201)、クボタ(6326)、INPEX(1605)、JT(2914)の決算発表が予定されています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)