東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は、451円高の反発で取引を終えました。前週末の米株高を受けて、220円高の38,671円で寄り付いた日経平均はハイテク株を中心に買いが進み、前場は堅調に推移しました。前場の半ばには節目の39,000円台まで回復し、10時40分に581円高の39,032円をつけ、本日の高値を更新する場面が見られました。

その後は利益確定の売りも出て、前場は497円高の38,948円まで上げ幅を縮小して前引けとなりました。後場は38,900円付近で、一進一退で推移する展開となりました。本日夜間にトランプ氏の大統領就任式を控え、様子見姿勢となり結局、451円高の38,902円で大引けとなりました。

新興市場では東証グロース250指数が5日ぶりに反発、0.9%高で取引を終えています。

2.個別銘柄等

半導体関連株の上昇が目立ちました。レーザーテック(6920)は2.9%高の15,045円をつけ続伸となりました。17日の米国市場にてフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2.8%高と大幅上昇したことや、前週に決算発表のあった台湾積体電路製造[TSM]による旺盛な設備投資計画が買い材料となりました。

SCREENホールディングス(7735)は3.2%高の11,030円をつけ、3日続伸で取引を終えました。2027年3月期までに半導体製造装置の生産能力を24年同期比20%増やし、売上高換算の生産能力を年6,000億円とすると日刊工業新聞が報じたことが買い材料となりました。

ファナック(6954)が4.0%高の4,672円をつけ、5日続伸となりました。内閣府が発表した2024年11月の機械受注統計で、民間投資の先行指標であるコア機械受注(船舶・電力除く民需)の季節調整受注額が前月比3.4%増の8,996億円となり、受注改善が示されたことで、設備投資関連銘柄に買いが入りました。キーエンス(6861)は2.1%高、DMG森精機(6141)は2.3%高で取引を終えています。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は2.6%高の1,915.5円をつけ、3日ぶりに反発し取引を終えました。18日の日経新聞にて、今週開催される日銀の金融政策決定会合で、「政策を決める9人の政策委員の過半が追加利上げを支持する見通し」と報じたことで金利上昇による収益改善期待による思惑買いが入りました。三井住友フィナンシャルグループ(8316)は1.3%高、みずほフィナンシャルグループ(8411)は1.9%高で取引を終えています。

そのほかの銘柄では、抗がん剤「ダトロウェイ」を米食品医薬品局(FDA)が承認したとの発表を受けて、第一三共(4568)が8.2%高の4,417円をつけ4日ぶりの反発、外資系証券によって目標株価が引き上げられたことで、オリンパス(7733)は0.9%高の2,311.5円をつけ3日ぶりに反発で取引を終えました。

VIEW POINT: 明日への視点

前週末の米国株高を引き継ぎ、日経平均は1.2%高で取引を終えました。今晩の米国市場はキング牧師誕生記念日に伴う休場となりますが、トランプ氏の就任式に注目が集まります。

就任式にあたって現時点での市場の見方では、都度都度SNS等を通じて発言もあり新しい政策の発表によるサプライズは限定的ともみられ、無難に消化される可能性が高いと考えられます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)