東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は反落となりました。前日の米国株式市場で主要3指数が揃って下落した流れを引き継ぎ、日経平均は118円安の38,454円で寄り付きました。寄り付き後は下げ幅を拡大する展開となりました。ドル円相場が1ドル154円台まで上昇するなか、円の上昇に合わせて株安となり、10時55分には516円安の38,055円まで下落し本日の安値を更新しましたが、その後は持ち直し、前場は379円安の38,193円で取引を終えました。
後場に入ると下落は一服し、一段と下げ幅を縮小する展開となりました。株価指数先物の上昇も後押しし、最終的には121円安の38,451円まで持ち直し大引けとなりました。
新興市場では東証グロース250指数が4日続落、0.6%安となりました。
2.個別銘柄等
任天堂(7974)が4.3%安の9,181円をつけ、6日ぶりに反落となりました。16日夜に、同社の主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の後継機を2025年に発売すると発表しましたが、目先の材料は出尽くしと受け止めた売りが出て大幅下落となりました。株価は前日に上場来高値を更新しており、短期的な過熱感も意識されました。
工作機械メーカーのオークマ(6103)が4.8%高の3,500円をつけ続伸で取引を終えました。外資系証券による、投資判断と目標株価の引き上げが買い材料となりました。来期にかけての受注回復が業績改善につながるといった分析がされています。
東京建物(8804)は6.1%安の2,328円をつけ、大幅反落となりました。16日に2025年から2027年度の中期経営計画を発表し、27年12月期の純利益は600億円を目標とするも、24年12月期の会社予想620億円を下回ることから、市場では物足りないと受け止めた投資家の売りが優勢となりました。
ディー・エヌ・エー(2432)は7.2%安の2,578.5円をつけ、大幅続落となりました。2024年10月より配信されている「Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)」のセールスランキングが急低下しており、売上のピークアウト懸念が売りを呼びました。
衣料・雑貨の企業間EC「スーパーデリバリー」を運営するラクーンホールディングス(3031)は16.2%高の846円をつけ昨年来高値を更新しました。16日に新たに株主優待制度を導入することを発表したことが買い材料となりました。
そのほかの銘柄では、中国の2024年10~12月期の実質国内総生産(実質GDP)が市場予想を上回る前年同期比5.4%増となったことから、中国関連銘柄が上昇しました。安川電機(6506)は4.8%高の4,346円で大幅反発、資生堂(4911)は3.5%高の2,595円をつけ7日ぶりに反発し取引を終えています。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は週間では1.9%安で取引を終えました。米国の経済指標は無難に通過したものの、来週の経済イベントを前にリスクオフの動きが多く出ました。来週に向けて、まずは20日のトランプ次期大統領の就任式に注目が集まりそうで、月曜日の日本市場は就任式を前に様子見姿勢となると考えられます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)