【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 42,840.26  △498.02 (12/20)
NASDAQ: 19,572.60  △199.83 (12/20)

1.概況

米国市場は、主要3指数が揃って上昇し終えました。ダウ平均は45ドル安で取引を開始するも、11月の米PCEデフレーターが市場予想を下回り、FRB(米連邦準備制度理事会)による2025年の利下げペース鈍化への過度な懸念が後退したことから、反転し主力株が指数を押し上げました。

堅調に推移したダウ平均は、一時873ドル高と大幅高となるも引けにかけて上げ幅を縮小し、最終的には498ドル高の42,840ドルと続伸で取引を終えました。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は199ポイント高の19,572ポイントで4日ぶりに反発となりました。

また、S&P500指数も63ポイント高の5,930ポイントとなり、こちらも4日ぶりに反発し取引を終えました。

2.経済指標等

11月の米個人支出は前月比0.4%増と市場予想の同0.6%増を下回る結果となりました。PCEデフレーターは前年同月比2.4%上昇、PCEコアデフレーターは同2.8%上昇と共に市場予想を下回りました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち全業種が上昇しました。不動産や情報技術、公益事業等、過半数の7業種が1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

米国市場では、ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上昇となりました。エヌビディア[NVDA]が3%超上昇したほか、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]、セールスフォース[CRM]、ゴールドマン・サックス[GS]が2%超上昇して取引を終えました。一方でメルク[MRK]とウォルマート[WMT]が1%超下落しています。また19日に決算発表をしたナイキ[NKE]は直近四半期が減収減益となり、今四半期も減収の見通しを発表したことで小幅に下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、オクシデンタル・ペトロリアム[OXY]はウォーレン・バフェット氏が指揮を執るバークシャー・ハサウェイ[BRK.B]による追加購入が明らかとなり、3.9%高となりました。USスチール[X]は今四半期の業績見通しを下方修正し1株損益も赤字見通しとなったことで5.0%安となりました。その他の銘柄ではテスラ[TSLA]が3.5%下落、メタ・プラットフォームズ[META]が1.7%下落となる一方で、アルファベット[GOOGL]は1.5%上昇し取引を終えました。

5.為替・金利等

長期金利は0.04ポイント低い4.52%となりました。ドル円相場は156円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は前週末の米国市場が上昇した流れを引き継ぎ、反発でのスタートが予想されます。一方で今週は海外勢がクリスマスから年末にかけて休暇に入るため商いが薄くなる可能性があるものの、新NISAの年間投資枠を使い切るインセンティブから、個人投資家の買いが相場を支えると考えられます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)