東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は、3日ぶり反発となりました。本日5日投開票を控える米大統領選では、接戦が予想される中、大きく下げた前週末からの反発が見られた1日となりました。
前場は、前週末比220円高の38,274円で寄り付きました。前週末に大幅安となった反動から自律反発を狙った買いが相場を押し上げ、また株式指数先物の上昇も材料視されました。一時、500円超上昇するも、前場は420円高の38,474円で取引を終えました。
後場も堅調に推移し、一時560円超上昇する場面も見られました。取引時間中に決算発表をした銘柄にも物色が見られる中で、最終的には421円高の38,474円で取引を終えました。
新興市場では、東証グロース250指数が続落、0.3%安となりました。
2.個別銘柄等
住友電気工業(5802)は、前週末比247円(10.6%)高の2,579円をつけ、大幅反発となりました。1日に発表した今期の中間決算にて、累積営業利益は前年同期比77.2%増の1,193億円と大幅増益となったことや、通期業績・年間配当の上方修正が買い材料となりました。年間配当は、従来予想から5円増の77円とされています。
サンリオ(8136)は、前週末比、一時627円(15.6%)高の4,659円をつけ、上場来高値を更新する大幅反発となりました。中間決算にて、累積営業利益は前年同期比77.3%の235億円と大幅増益を発表、また通期業績も従来予想から39億円上方修正となる410億円としたことが好感されました。ハローキティの50周年施策やインバウンド需要が業績に寄与しています。
野村ホールディングス(8604)は前週末比82.5円(10.6%)高の860.1円をつけ、4日ぶり反発となりました。中間決算において、当期純利益は2.9倍と大幅増益が株価を押し上げました。足元では、コンプライアンスの問題で持ち高を減らしていた投資家が、好決算を確認したことで見直し買いが入ったとの声も上がっています。
村田製作所(6981)は前週末比173円(6.6%)高の2,801.5円をつけ、4日ぶり反発となりました。足元では安値圏で推移する中で、堅調な決算内容を発表したことが買い材料となりました。中間決算時点での累積営業利益は前年同期比13.9%増の1,581億円で、通期の業績予想は据え置かれています。
ヤマハ(7951)は前週末比164.5円(13.2%)安の1,081円をつけ、大幅反落となりました。中間決算において、累積営業利益は前年同期比22.5%減の119億円と市場予想を大きく下回る内容が嫌気されました。通期業績も下方修正を発表しており、従来から一転し減収減益が見込まれており、減益はピアノを中心とした中国市場の減速が要因とされています。
日本ハム(2282)は前週末比、一時600円(11.4%)安の4,670円をつけ、大幅続落となりました。1日の中間決算において、累積当期純利益は前年同期比10.6%減の178億円と、第1四半期の130億円(同11.1%増)から、大きく減速したことが売り材料となりました。
本日、ザラ場中の決算銘柄では住友ベークライト(4203)は2.9%高の4,040円をつけ、大幅反発となりました。累積営業利益は前年同期比24.3%増の156億円と概ね市場コンセンサス通りで、堅調な決算が評価されています。一方で、三菱重工業(7011)は、決算内容は堅調であるものの、通期業績が据え置かれたことが売り材料となり2.5%安の2,060円をつけ、続落となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
明日に向けて、大引け後には任天堂(7974)、川崎汽船(9107)、横河電機(6841)の決算に注目が集まります。任天堂の中間期営業利益コンセンサスは1,143億円とされており、この水準を超えるかがポイントです。
また経済指標では、米国にて24:00頃、ISM非製造業景気指数の発表が予定されています。市場予想は53.6と節目の50は引き続き維持するものの、前月54.9からわずかに縮小が予想されています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)