米ドル/円は弱含みの展開 週間予想レンジ:139.50~143.20

先週(9月23日週)は波乱、頭打ちを確認した

先週の米ドル/円は波乱の展開だった。9月27日、自民党総裁選の途中で一旦146円台半ばまでトライしたが、決選投票の結果を受け、一転して大幅下落、142円寸前まで反落した。同日の罫線、典型的な「弱気リバーサル&アウトサイド」のサインを点灯、切り返しの終焉を示唆した。

今週(9月30日週)は9月安値を大打診か

米利下げが規定路線となり、石破政権の誕生で日銀利上げの思惑が高まる中、日米金利政策の相違が一段と鮮明化する可能性がある。とはいえ、日米金利差自体、早期安値を追うような市況を示唆してはおらず、9月安値を大きく割り込むような急落を想定していない。当面は弱含みの展開となるだろう。

テクニカル視点:途中の調整が完了、ベアトレンドを加速

米ドル/円は、9月16日からの切り返しが9月高値の更新には至らず、同27日の大緯線をもって頭打ちされたことを確認した。ここからは基本的に下落トレンドを維持、また継続的な下値打診が想定される。

この9月27日の大陰線が支配力をもち、ベアトレンドを推進する存在となるだろう。それに対して、想定されるほど下落モメンタムが確認されない場合は、弱含みでは当面なお安値圏でのレンジ変動に留まる。言い換えれば、政局関連の材料にマーケットが過大反応した可能性も大きく、無闇な下値追いも避けたい。

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

豪ドル/円はレンジの範囲を一段確認 週間予想レンジ:99.00~95.50

先週(9月23日週)は伸び悩んだ

先週の豪ドル/円は一旦9月初頭の高値を更新、100円台後半をトライしたものの、その後反落した。日足では「弱気のリバーサル」、また週足では「スパイクハイ」のサインを点灯させた。これは高値トライ自体が「ダマシ」だったことを示唆している。

今週(9月30日週)はレンジ変動に留まるか

先週は一旦100円台後半の打診があったものの、結局上値を突破できなかったため、9月初頭の値動きと同様、結局レンジ変動を維持する可能性を示唆している。9月27日の弱気サインが本物なら、95、96円台への逆戻りが想定できる。

テクニカル視点:レンジの上限を再確認、保ち合い継続へ

豪ドル/円は、7月高値からほぼ一本調子の暴落となり、8月5日の安値まで実に20円近い値幅となった。円売りバブルの崩壊とはいえ、暴落自体が明らかに行き過ぎであった。そのため、スピード調整的な切り返しが先行されたことは、当然の成り行きであった。

一方、切り返しを過大評価すべきではない。故に、先週9月高値の再更新があっても、この切り返し自体がメイン変動へ転換する可能性は小さかった。換言すれば、大きなレンジ変動を形成しているが、あくまで急落後の調整局面であり、また保ち合いの継続自体が調整パターンである。しばらくレンジ取引に徹するべきだと思う。

【図表2】豪ドル/円(日足)
出所:筆者作成