株価水準を切り上げ、ついに200日移動平均線を上回る
先週は日米の金融政策の発表を受け、株価水準を切り上げることができるかが注目ポイントでした。具体的には、先週のコラムで「5日移動平均線上を回復して維持できるかがカギ」としていましたが、9月19日に窓をあけて上昇して始まり、5日移動平均線を上回って終えると、翌20日には下向きの75日移動平均線に接近して取引を終えました。
また、3連休明けの9月24日も上昇して4日続伸となり、下向きの75日移動平均線を上回る場面がありましたが、押し返されて上ヒゲ陰線を形成して終えているのが分かります。
このように200日移動平均線と75日移動平均線に挟まれた状態になっていることから、もち合いを形成していると判断する必要がありそうです。
もち合いからトレンドが発生するためには、下向きの75日移動平均線と上向きの200日移動平均線のどちらをブレイクするかが注目ポイントになります。
仮に75日移動平均線を上回って維持するようであれば、上昇トレンドを回復することが考えられ、4万円を目指す展開になることが期待されます。
一方で、200日移動平均線を下回って戻せなくなるようだと、上向きの5日移動平均線も下回り、これまでの反発局面から下降トレンドが発生することが視野に入るため、買いポジションを持っている投資家は損失の発生や拡大に要注意です。
特に200日と5日移動平均線の両方を下回って戻せなくなる場合、戻りの弱さに対する失望から、9月11日につけた安値を割り込むことも考えられるため、押し目買いは下げ止まりを確認してから慎重に行う必要があると思われます。
モメンタムの上昇が続くか
そうしたなか、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを上回っています。
また、2本線ともに上昇しています。そのため今週は、2本線の上昇が続くかが注目ポイントになりそうです。仮に2本線の上昇が続いて水準を切り上げるようなら、上昇の勢いが強まり、75日移動平均線を上回って維持することが期待されます。一方、2本線が下向きに変化したり、0ラインを割り込んで低下したりする場合、下落の勢いが強まり、200日や5日移動平均線を下回ることが視野に入るため要注意です。