5日移動平均線上を回復して維持できるか

9月13日は先物・オプションの清算値を決めるSQ算出日でした。SQ値は当日の日経平均株価の高値を上回る36,906円92銭となり、いわゆる幻のSQ値(当日の日経平均に無い値)となってしまいました。日経平均株価はこのSQ値を下回って推移しており、この値を上回るまで上値の抵抗と意識されることになりそうです。

そうしたなか、3連休明け9月17日の東京市場は続落となり、下向きとなった5日移動平均線をわずかに下回って終えているのが分かります。こうした状況から、5日移動平均線上を回復して維持できるかが今週の注目ポイントになりそうです。

なぜなら、今週はFOMC(米連邦公開市場委員会)と日銀金融政策決定会合が開催され、金融政策の結果を受け株価水準を切り上げることができるかがカギになると考えられるからです。

仮に5日移動平均線上を回復して維持するようですと、5日移動平均線が上向きに変化して緩やかな上向きを続ける200日移動平均線に接近することが期待されます。一方で、5日移動平均線を上回っても維持できずに押し返されたり、下回ったままで推移したりするようですと、9月11日につけた終値ベースの安値を下回ることが考えられるため、下降トレンドの発生に警戒が必要になると思われます。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※ 移動平均線は5日、75日、200日を表示

モメンタムが上向くかに注目

そうしたなか、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見ると、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを下回って推移しているのが分かります。

そのため今週は、2本線が上向きに変化するかが注目ポイントです。仮に2本線が上向きに変化して上昇し、0ラインを上回るようですと5日移動平均線を上回って200日移動平均線に接近することが期待されます。一方で、2本線が上昇しても0ラインを上回ることができなかったり、2本線が低下して水準を切り下げたりするようですと、5日移動平均上を回復できずに割り込んだままの状態が続き、9月11日の終値ベースの安値を割り込むことが視野に入るため、下落の勢いの強まりに警戒が必要と思われます。