7月5日にマウントゴックスの弁済がスタートしました。また、ドイツ政府によるBTC売却も各取引所で指摘されています。ドイツ政府が保有分を全て売却するつもりかどうかはわかりません。しかし、一部報道されている情報をベースに考えると、9月中旬から下旬まで売却が続く可能性も考えられます。
マウントゴックスの弁済は始まったばかりで、1.3−1.5兆円相当の弁済が想定されるのではないでしょうか。その一部、たとえば10%程度が売りに入ると仮定すれば、1300-1500億円となります。それとドイツ政府の売りが重なれば、同期間に相当の金額の売りが入ることになるでしょう。これがこの1ヶ月、上値が重かった大きな要因の一つであり、今後も暗号資産全体の価格を押し下げることになりそうです。
BTC(ビットコイン)、下落トレンドが予想されるなか800万円がターゲット
これらを踏まえて、BTC/JPY日足のチャート分析をしていきましょう。下落トレンドの状況を認識している場合、買い向かうのはあまり得策とは言えません。7−9月に無理に買いトレードを行う必要はないと考え、個人的には7月から短期的な戻り売りトレードに徹するつもりです。
すでにSMA200を割り込み始めており、ここをブレイクするとしばらく下落トレンドになるでしょう。目先のターゲットは800万円に引けるサポートラインだと考えます。ここはドル建てでは5万ドルという節目でもあり、オプションも存在していることでしょう。MACDも完全に0.00を割り込んでしまい、下落トレンドスタートを示唆しています。基本的には時間足などのレジスタンスラインをバックに戻り売りでよいのではないでしょうか。
続いて、BTC/JPY4時間足です。下降トレンドラインを引いてみました。相場はこのリズムに沿って下落すると予想します。次の戻りもこの下降トレンドラインに戻ったタイミング、およびサポートラインが割れて戻ったところのネックラインを狙って戻り売りトレードが得策かもしれません。
7月6日~7日の週末は940万円台まで価格を戻しましたが、レジスタンスライン付近であっさり反落となりました。ドイツ政府によるBTC売りの影響もありそうです。
ネガティブな材料が多く、このタイミングで買い向かう大口トレーダーがあまり存在しないことから、断続的な下落相場は避けられそうにないでしょう。これまでの大幅な下落、米国のBTC現物ETFからの資金流出、米国投資家も売り越しとなれば、BTC相場はトリプルパンチを見舞われることになります。
個人的には想定外の価格まで下落する可能性も考えており、800万円を割り込むタイミングもこの夏あるのではないかと予想しています。
イーサリアム(ETH)は現物ETF承認後に反落も予想
続いてETH/JPY日足チャート分析です。並行チャネル下限ラインに間もなく到達しますが、BTCの地合いの悪さに連れ安相場が続いています。このタイミングでETHの現物が承認されても資金が入ってくる時期としては良くはないでしょう。仮にS-1フォームが承認されても、上がった分は売り逃げしたいと考えている投資家が大多数ではないでしょうか。
そのため、仮に上昇した場合でも、あえて売っていくのも良いかもしれません。同じSMA200を割り込みつつあり、下限ラインを割り込めば40万円方向でしょう。
よって、ETHもBTC同様に戻り売りトレードに切り替えておいた方が良いとも考えられます。もちろん、これはあくまで7-9月の短期的な目線のため、9月は再度買い方向に切り替える予定ですが、7月は特に慎重な姿勢で取り組みたいと思います。