ついに上値の抵抗線を突破、上回ったまま維持できるか
前回のコラムでは、レンジ相場を上抜けた後も突破しなければならない水準があると解説しました。それが、3月13日と4月5日の終値と終値を結んだ抵抗線です。この抵抗線を上回って初めてトリプルトップが打ち消されることになり、高値更新の可能性が高まると解説しました。しかし、6月末からの株価水準の切り上げが7月に入ってからも継続し、7月2日、日経平均はついに3ヶ月ぶりとなる4万円台を回復して終える結果となりました。
また、終値で前述の上値の抵抗線を上回って終えており、トリプルトップが打ち消される可能性が出てきました。ただ、完全に打ち消されるためには、上値の抵抗線を上回ったまま維持する必要がありますので、上向きの抵抗線上を維持できるかが今後の注目ポイントになります。
仮に抵抗線を上回ったまま維持するようですと、3月につけた過去最高値に接近したり、上回ったりすることが視野に入ります。しかし、維持できずに割り込んで戻せなくなるようですと、5日移動平均線を下回って25日移動平均線や75日移動平均線辺りまで下落することが考えられ、高値掴みや売り時を逃さないようにする必要があると思われます。
モメンタムは過去の水準を突破、上昇を続けることができるか
上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見てみましょう。前回コラムの時点で、モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が上向きに変化しましたが、その後も水準を切り上げているのが分かります。
また、ここで重要なポイントは、過去に押し返された水準を上回っていることです。このような状況から、上昇の勢いが強まっていると考えられ、株価水準の切り上げが継続するのではないかと考えられます。
今後についてですが、モメンタムとシグナルの両方が上昇を続けるかどうかが上昇継続のカギになります。仮に2本線が上昇を続けるようですと、4万円台を維持するとともに、これまで上値の抵抗線だった延長線が、今後はサポートになることが期待されます。また、株価が高値に接近したり、上回ったりすることも視野に入りそうです。
一方で、2本線の上昇が限定的だったり、下向きに変化して低下したりするようですと、一旦上回った抵抗線上を維持できなくなり、割り込むとともに5日移動平均線を下回ることも考えられます。高値掴みを避けるとともに、売り時を逃さないようにする必要があるため、注意したいところです。