【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 39,150.33 △15.57 (6/21)
NASDAQ: 17,689.36 ▼32.23 (6/21)
1.概況
先週末の米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は出遅れ感のある銘柄に買いが入り4日続伸となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は半導体株が売られたことで続落となりました。73ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に73ドル安まで下落しましたが、下げ渋ると持ち直しまもなくして122ドル高まで上昇しました。しかし、伸び悩むと昼頃から引けにかけて前日の終値を挟んで小幅にもみ合う展開となり結局15ドル高の39,150ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が8ポイント安の5,464ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も32ポイント安の17,689ポイントとなっています。
2.経済指標等
6月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.7と前月から上昇し予想を上回りました。5月の米中古住宅販売件数も年率換算で前月比0.7%減の411万戸となりましたが市場予想を上回っています。一方で5月の米景気先行指標総合指数は前月比0.5%低下し市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスやコミュニケーション・サービス、ヘルスケアなどの6業種が上げ、一般消費財・サービスは1%高となりました。一方で情報技術やエネルギー、公益事業などの5業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではマクドナルド[MCD]が2%を超える上昇となったほか、ナイキ[NKE]とアマゾン・ドット・コム[AMZN]、インテル[INTC]、セールスフォース[CRM]、シスコシステムズ[CSCO]も1%以上上げました。一方でゴールドマン・サックス[GS]とJPモルガン・チェース[JPM]、アップル[AAPL]、トラベラーズ[TRV]が1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が安くブロードコム[AVGO]が4%を超える下落となり、エヌビディア[NVDA]とマイクロン・テクノロジー[MU]も3%以上下げました。また、決算を発表した銃器大手のスミス&ウェッソン・ブランズ[SWBI]が5-7月期の低調な売上高見通しを示したことで13%近く下げています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.01%低い4.25%となりました。ドル円は159円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場での半導体株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が一目均衡表の雲の下限(38,478円)などをサポートに下げ渋るかがポイントとなりそうです。また、本日は寄り付き前の8時50分に6月開催分の日銀金融政策決定会合の主な意見が公表されます。国債の買い入れを減額していく方針を決定した会合でどのような意見が出たかが注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)