【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 38,778.10  △188.94 (6/17)
NASDAQ: 17,857.02  △168.14 (6/17)

1.概況

米国市場はハイテク株や消費関連株に買いが入り上昇となりました。23ドル安でスタートしたダウ平均は、米連邦準備制度理事会(FRB)高官が早期の利下げに慎重な見方を改めて示したことで直後に157ドル安まで下落しましたが、朝方の売り一巡後に持ち直すと昼前にプラスに転じ午後に入って上げ幅を広げ取引終盤には250ドル高まで上昇しました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めましたが結局188ドル高の38,778ドルで取引を終え5日ぶりに反発となっています。また、S&P500株価指数が41ポイント高の5,473ポイントと反発し13日に付けた史上最高値(5,433ポイント)を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も168ポイント高の17,857ポイントとなり、6日連続で史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

6月のニューヨーク連銀製造業景況指数はマイナス6.0と前月から上昇し市場予想も上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、一般消費財・サービスと情報技術、資本財・サービスが1%以上上昇しています。一方で3業種が下げ、公益事業が1%以上下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が上げました。そのなかでもアップル[AAPL]が2%近く上昇したほか、インテル[INTC]とナイキ[NKE]、ハネウェル・インターナショナル[HON]、アムジェン[AMGN]、ウォルト・ディズニー[DIS]、アメリカン・エキスプレス[AXP]、マイクロソフト[MSFT]、トラベラーズ[TRV]も1%以上上げています。一方で6銘柄が下げ、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が1%以上下落し、メルク[MRK]も1%近く下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では半導体関連株が高く、半導体株ではブロードコム[AVGO]が5%を超える上昇となり、マイクロン・テクノロジー[MU]も4%以上上げています。クアルコム[QCOM]も3%余り上昇し、ウエスタン・デジタル[WDC]も2%以上上げています。半導体製造装置株ではラム・リサーチ[LRCX]が3%を上回る上昇となり、KLA[KLAC]も3%近く上げました。アプライド・マテリアルズ[AMAT]も2%を超える上昇となっています。また、主力ハイテク株も堅調で、なかでもテスラ[TSLA]が5%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.06%高い4.28%となりました。ドル円は157円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が一目均衡表の雲の下限(38,449円)を上回ることができるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)