◆不確実なことの多いこの世の中で、かなりの確信度をもって断言できることがある。子どもの名前ランキングで「圭」が躍進するであろうということである。秋篠宮ご夫妻の長女眞子さまの婚約相手、小室圭さんのお名前である。皇室慶事があると、それにあやかった名前をつけようとするのは昔からのことだ。
◆明治安田生命「2016年生まれの子どもの名前」調査によると、「圭」は前年の878位から60位に大幅に順位を上げた。昨年は、リオデジャネイロ五輪のテニス競技で日本人として96年ぶりのメダルを獲得するなど錦織圭選手が大活躍。その効果ですでに「圭」は人気の名前になっている。そんなところにふってわいた今回の慶事だ。「圭」ブームを後押しすることは確実だろう。
◆海の向こう、米国の子どもの名前ランキング(2016年)を見ると、男子の人気1位は4年連続で「ノア」、女子は3年連続で「エマ」がトップだった。ハリーポッター・シリーズで一躍有名になり、最近では『美女と野獣』の実写版映画で主役を演じるエマ・ワトソンの人気も影響しているのだろう。では、ある意味旬な名前、「ドナルド」はどうか。昨年は448位と前年の443位から順位を下げ、1900年以降で最低の順位となった。「ドナルド」は新生児の名前には不人気のようである。
◆ドナルド・トランプ大統領ご本人は不人気どころの騒ぎではない。ロシアゲート疑惑で弾劾される可能性も出てきた。ウォーターゲート事件のニクソン氏は自ら辞任したため弾劾に至らず、クリントン氏は弾劾裁判の結果無罪となった。仮にトランプ氏が弾劾で有罪となれば米国史上初の弾劾・有罪・罷免を受ける大統領となる。しかも、大統領に就任して半年も経っていない。前代未聞のことである。
◆なんでも賭けの対象にするロンドンのブックメーカーでは、「ドナルド・トランプ氏が2017年の年末まで大統領の座にとどまることができるか」という賭けがおこなわれている。この賭けが先週いっきに盛り上がり「YES」の確率は60%台にまで急低下した。コイン投げのような50:50(フィフティフィフティ)とは言わないまでも、それに近い状況になってきた。
◆「出目」の確率が50:50では完全なる「丁半博奕」だ。ロンドンのブックメーカーにお願いしよう。子どもの名前ランキングで「圭」が躍進するーーYESかNOか? という賭けを設けてほしい。YESばかりに答えが集中して賭けにならないか。では、今週の日経平均は上昇するか下落するかは? 賭け屋に頼むまでもない。自分で相場を張ればいいだけのことだが、無論、株式投資はギャンブルではありません。