イーサリアム(ETH)、円建てで史上最高値を更新

ETH/JPYの高値の目安は、目先64万円

米国では先週、イーサリアムの現物ETFの承認が発表されました。今回の承認は、バイデン政権による選挙キャンペーンの一環ではないかという意見もあるようです。トランプ陣営は、暗号資産業界の変革を前向きに捉えていることもあり、WEB3.0業界からの支持が厚いようです。トランプ陣営は、政治献金をBTCやETHなどの暗号資産で受付開始することを発表しています。バイデン政権が、こういったことに追随したのかもしれません。

【図表1】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPYの週足です。円建てで史上最高値を更新しました。原稿執筆現在(2024年5月27日午前中)は60万8,000円で推移しています。

今後、イーサリアムの現物ETFが上場となる具体的な目途が報道されるのではないかと推測します。それに伴い、さらにETH/JPYは上昇していくと考えます。BTCの現物ETFが上場したときのことが良い例となるでしょう。BTCの現物ETFも何度も承認拒否判断を下されていましたが、徐々に期待で買われていきました。2023年は度重なる承認期待で300万円台→2023年末には600万円と値を上げてきました。そして2024年1月には上場承認されたのです。

そのため、ETHも向こう1-3ヶ月は、上値を伸ばしていくと考えられます。また史上最高値での更新となりますので、上値はBTCのときよりもさらに軽くなると予想します。つまり、売り板が並びませんので、思わぬ高値まで上昇する可能性があるでしょう。ETHポジションはしっかりとホールドしながら回転売買が得策だと考えます。

まずはETH/JPYは、目先64万円がターゲットになると思います。ここはドル建てで2024年の高値である4,090ドルになりますので意識されるでしょう。

押し目を狙う場合は、SMA30のサポートから

【図表2】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いてETH/JPY4時間足です。61万円まで残りあとわずかです。今週前半に一度はブレイクすると考えます。高値圏での張り付き時間が長く、押し目が浅い形状が出現すると、決まって高値を更新することが多いからです。

押し目を狙う場合は、SMA30(黄)のサポートからが良さそうです。仮に、高値を超えた場合は、今週のサポートはこのレジサポラインになりますので、61万円手前からの指値注文も有効だと考えます。今週はこの2つのサポートに意識をしながらトレードしていくと良いのではないでしょうか。上値の目安は前述通り64万円です。

ビットコイン(BTC)は横ばいレンジを予想

【図表3】 BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足です。ETHと比較しますと、上値の更新が止まりつつあります。BTCからETHへの資金流出が著しいのでしょう。よって、BTCはしばらく横ばいで推移が続くと予想します。SMA30と90が重なっており、価格にしておよそ1005-1010万円になります。

そのため、もし下落があるとしたら、この水準が今週の安値の目安と考えてトレードしていくと良いと考えます。過去に何度も上値を抑えられたSMA30ですから、特にこの移動平均線は味方になると思います。

今週もBTC/JPYのSMA30は徐々に上昇していくと思われますので、日に日にこのサポートが切り上がるイメージです。週末には1015-1025万円付近で推移しているのではないでしょうか。

目先、暗号資産市場では、ETHが主役になると考えますので、ETHトレード中心に投資資金をうまく使い分けると良いのではないでしょうか。今週はETH中心に買い目線を継続したいと思います。