【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,558.11  △126.60 (5/14)
NASDAQ: 16,511.18  △122.94 (5/14)

1.概況

米国市場は米卸売物価指数(PPI)で3月分が下方修正されたことでインフレへの過度な警戒感が薄れ上昇しました。35ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に114ドル高まで上昇した後伸び悩むとマイナスに転じ昼過ぎに59ドル安まで下落しましたが、下げ渋ると持ち直し引けにかけてやや上げ幅を広げると結局126ドル高の39,558ドルで取引を終え反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も122ポイント高の16,511ポイントと続伸となり、4月11日付けた史上最高値(16,442ポイント)を更新しています。

2.経済指標等

4月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.5%上昇し市場予想を上回りました。一方で3月分が前月比0.2%上昇から0.1%下落に下方修正されています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や不動産、金融、コミュニケーション・サービスなどの9業種が上げました。一方で生活必需品とエネルギーの2業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではインテル[INTC]が2%近く上げたほか、JPモルガン・チェース[JPM]とボーイング[BA]、アメリカン・エキスプレス[AXP]、ゴールドマン・サックス[GS]も1%以上上昇しています。一方でウォルマート[WMT]が1%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が堅調でブロードコム[AVGO]とウエスタン・デジタル[WDC]が3%を超える上昇となり、クアルコム[QCOM]も2%以上上げました。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とマイクロン・テクノロジー[MU]、エヌビディア[NVDA]、テキサス・インストゥルメンツ[TXN]も1%以上上昇しています。また、ハードディスク駆動装置[HDD]のシーゲイト・テクノロジー・ホールディングス[STX]が買いの投資判断を受けて3%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%低い4.44%となりました。ドル円は156円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。今晩に4月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え様子見となりやすいなかで日経平均がどこまで上値を伸ばすことができるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)