25日移動平均線上を回復できず、5日移動平均線割れが続く

前回のコラムでは、5日移動平均線が25日移動平均線を下回るデッドクロスが発生していたため注意が必要であるとともに、5日移動平均線を上回って25日移動平均線に接近していたことから、25日移動平均線上を回復して維持できるかが反発継続のカギと解説しました。

そして、25日移動平均線上を回復するために何度か挑戦したものの、25日移動平均線上を回復して維持することができずに押し返される展開となっています。

また、下向きに変化した5日移動平均線にも押し返されており、短期的な下降トレンドが発生していると考えられます。そのため今週は、下向きに変化した5日移動平均線上を回復して維持できるかが注目ポイントになりそうです。

仮に5日移動平均線上を回復して維持するようですと、再び25日移動平均線に接近したり、上回ったりすることが視野に入り、反発期待が高まることが考えられます。

一方で、5日移動平均線上を回復しても維持できなかったり、下回った状態が続いたりするようですと、下落の継続に注意が必要になると思われます。

【図表】日経平均株価(日足) 
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※ 移動平均線は5日、75日、200日を表示

75日移動平均線がサポートになるか注目

そのような中、下落が続いた場合は上向きの75日移動平均線上で下げ止まることができるか、注目したいところです。仮に75日移動平均線上で下げ止まることができれば、底入れからの反発期待が高まり、5日移動平均線上を回復して25日移動平均線に接近したり、上回ったりすることが視野に入りそうです。

その一方、75日移動平均線を割り込んで戻せなくなったりするようですと、下向きの5日移動平均線が75日移動平均線を下回るデッドクロスが発生するとともに、下向きに変化した25日移動平均線も低下が続いて75日移動平均線を下回るデッドクロスが発生することが考えられるため、押し目買いは控えるか慎重に行う必要があると思われます。

モメンタムは再び低下へ

上昇と下落の勢いを教えてくれモメンタムですが、4月16日時点では、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを下回った状態が続いた後、下向きに変化しているのが分かります。

前回のコラムの時点ではモメンタムとその移動平均線であるシグナルが上向きに変化していましたが、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインに届きませんでした。また、2本線がともに下向きに変化しています。そのため今週は、2本線の低下が続くか注目したいところです。

仮に2本線の低下が続くようですと、5日移動平均線に押し返された状態が続いて、75日移動平均線に接近したり、割り込んだりすることが考えられる反面、横ばいから上向きに変化して0ラインに接近したりするようですと、5日移動平均線上を回復して維持することが考えられそうです。

新年度に入って軟調な展開が続く日経平均ですが、底入れの兆しが出てくるのかどうか、今週は注目の週になりそうです。