25日移動平均線を下回りデッドクロスが発生
4月に入って日経平均は軟調な展開が続いています。前回のコラムでは、5日移動平均線と25日移動平均線に挟まれた状態となっていたことから、どちらの移動平均線をブレイクするかが注目ポイントだと解説しましたが、25日移動平均線を下回るとともにデッドクロスが発生してしまいました。
一方で、4月5日の取引時間中に38,774円をつける場面がありましたが、休み明けの翌営業日から反発に転じ、4月9日には5日移動平均線も上回るとともにわずかながら25日移動平均線も上回って終えているのが分かります。
このような状況から、反発に向かっていることも考えられ、今後のトレンド判断が重要になってきそうです。
25日移動平均線上を維持できるか
そのような中、反発が続いて再び4万円台を回復するためには何が必要になってくるのでしょうか。
それは、25日移動平均線上を維持できるかです。仮に25日移動平均線上を維持するようですと、上向きに変化した5日移動平均線が上昇を続け、25日移動平均線を上回るゴールデンクロスが発生することが期待されます。
そうなれば、4万円台回復と高値に接近したり、上回ったりすることが視野に入る反面、25日移動平均線上を維持できずに押し返されたり、押し返された後、5日移動平均線も下回って戻せなくなるようですと、下降トレンドが発生して上向きの75日移動平均線辺りまで下落することが考えられ、買いポジションを持っている投資家は損失の発生や拡大に注意が必要です。
モメンタムの上昇と0ライン突破がカギ
では、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムを見るとどうでしょうか。モメンタムとその移動平均線であるシグナルの両方が、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを下回っているものの上向きに変化しているのが分かります。
そのため、今後は2本線の上昇が続くかが注目ポイントです。仮に2本線の上昇が続いて0ラインを上回るようですと、上昇の勢いが強まって25日移動平均線上を維持するとともに、高値に接近したり、上回ったりすることが視野に入ります。
その反面、2本線が下向きに変化して低下するようですと、25日移動平均線上を維持できずに5日移動平均線も下回って下落が続くことが考えられるため、モメンタムの向きと水準に注目したいところです。