【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 39,127.14 ▼43.10 (4/3)
NASDAQ: 16,277.46 △37.01 (4/3)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は個別の材料が出た銘柄に売りが出て下落となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は長期金利の上昇一服を受けてハイテク株の一角に買い戻しが入り上昇となりました。30ドル安でスタートしたダウ平均はプラスに転じると朝方に135ドル高まで上昇しました。
しかし、買い一巡後に伸び悩むと取引終盤にマイナスとなり153ドル安まで下落しました。その後は引けにかけて持ち直しましたが、戻し切れず結局43ドル安の39,127ドルで取引を終えて3日続落となっています。
一方でS&P500株価指数が5ポイント高の5,211ポイントと3日ぶりに反発となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も37ポイント高の16,277ポイントと反発となりました。
2.経済指標等
3月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は18万4000人増となり市場予想を上回りました、一方で3月の米ISM非製造業景況感指数は51.4と前月から低下し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちコミュニケーション・サービスやエネルギー、素材、資本財・サービスなどの7業種が上げました、一方で生活必需品や公益事業などの4業種が下げ、生活必需品は1%余り下落しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではインテル[INTC]が半導体受託生産(ファウンドリー)事業の営業赤字が2023年に拡大し、2024年にピークに達するとの見通しを明らかにしたことで8%以上下げ下落率トップとなりました。
ウォルト・ディズニー[DIS]も株主総会でアクティビスト(物言う株主)の提案を退け、会社提案の取締役全員を選任したと発表しことでアクティビストによる業績改善圧力が後退するとの見方から3%余り下落し、インテルに次ぐ下落率となっています。
また、プロクター・アンド・ギャンブル[PG]とジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]も2%以上下げ、ボーイング[BA]とハネウェル・インターナショナル[HON]も1%を超える下落となっています。
一方でキャタピラー[CAT]が3%高となり上昇率トップとなったほか、ダウ[DOW]とIBM[IBM]も1%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体株が高く、マイクロン・テクノロジー[MU]とウエスタン・デジタル[WDC]が4%以上上昇し、ブロードコム[AVGO]も2%近く上げました。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]とクアルコム[QCOM]も1%以上上昇しています。
さらに主力ハイテク株の一角も高く、ネットフリックス[NFLX]が2%以上上げ、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も2%近く上昇しました。テスラ[TSLA]も1%余り上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い4.34%となりました。ドル円は151円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でハイテク株が買われた流れを受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が40,000円の大台を上回ることができるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)