円安方向への反転、3月頃には150円を超える可能性
米ドル/円相場は1ドル=148円台まで戻してきました。2024年に入ってからの円安方向への反転も、2023年12月に140円程度で下げ止まった後の現象である点も、米ドル底入れの確度を高める要因となります。
この140円処のフシは、過去の値動きから判断できる3つの線が交差するクロスポイントだったのです。そのクロスポイントからの戻りが大きいほど相場反転の確度が大きくなります。
3つの線とは、1つ目が2022年10月高値を起点に同年6月高値を通る右肩下がりのライン、2つ目は2023年1月安値を起点に同年3月安値を通る右肩上がりのライン、3つ目は2023年1月安値から11月高値までの円安に対する半値押しのラインとなります。
直近高値は148.80円と、2023年11月高値から12月安値までの円高幅に対する半値戻しである146.10円を超えたので、当面はレンジをこなしていくか、意外と早く2023年11月高値を超えていくかのどちらかではないでしょうか。2月頃までの値固めを経て、3月頃には150円は超えている可能性が高いと考えます。
短期的には円高方面への揺り戻し、日経平均の上昇一服への要因となるか
2023年11月高値の151.94円は、2015年6月高値から2016年6月安値までの倍返し152.68円と2011年10月安値から2015年6月高値までの円安幅を2016年6月安値から上げたN計算値149.30円の中値のフシであったと思われます。
次に目指すのが、2023年11月高値からの円高幅に対する倍返しの163.60円処です。そして、最終目標はE計算値です。E計算値は、2011年10月安値から2015年6月高値までの円安幅を2015年6月高値から円安方向に当てはめた176.15円付近になります。
一方で、マイナス金利の早期解除の思惑が後退したことを織り込みながら円安・株高が進んだことで、今週の日銀金融政策決定会合の結果公表や日銀総裁会見といったイベントの通過によって、短期的には円高方向への揺り戻しが生じる可能性が高く、過熱感が出てきた日経平均の上昇一服の要因になることが考えられます。
1月21日執筆時点