2024年1月10日にビットコイン現物ETFが承認され、10日ばかりが経過しました。米国市場では商いが活況のようで、断続的に資金が流入してきているようです。目先の急落については利食いポジションが当たって大きく下げているものの、セル・ザ・ファクト狙いの売りならば、1週間以上日数をかけることもないでしょう。よって、今週からは売りがしっかりと収まる可能性が考えられます。
つまり、短期的な下落相場は終了し、相場は一段落したのではないでしょうか。1月20日、21日と週末の出来高が久しぶりに低迷したことからも一服感を見て取れます。今週は高値圏での揉み合いにて、しばらく横ばいレンジ相場に移行していくと予想します。
BTC(ビットコイン)、ダイバージェンスもようやく解消へ
まずはBTC/JPY日足チャート分析です。平行チャネルレンジトレード継続相場ですが、ようやく、MACDのダイバージェンスが解消されそうなのは朗報でしょう。間もなく0.00ラインまで到達しそうです。これでMACDベースでは上昇も下落も確率的にニュートラルになります。
また、SMA90(水色)もしっかりと上昇してきており、現在590万円前後で推移をしています。水平サポートラインは580万円に引くことができ、SMA90は590万円で推移、平行チャネル下限サポートラインは600万円で推移と条件が重なってきました。
これらのテクニカルをさらに加味すると、580万円を割り込まない限りはしっかりとした580-600万円ゾーンでサポートができたことになります。そのため、今週からの押し目は買いトレードに移行しようと考えています。
ETH(イーサリアム)、35-36万円はテクニカル的に鉄板ポイントか
ETH/JPY日足チャートに切り替えます。サポートラインは35万円のラインは変わらず健在です。MACDが日足ベースでデッドクロスしましたが、この動きが騙しになるかどうか注目です。
実際には直近36万円でサポートされており、仮に割り込んだとしても下髭で現在価格まで戻るような局面になれば、まさにデッドクロスが騙しになる可能性が高まるでしょう。
上昇に勢いがあるときのデッドクロスは、買いシグナルとも考えられるので、注目しておくとよいでしょう。
SMA30(黄色)は順調に上昇してきており、1月23日、24日明けにも35万円のサポートラインとぴったり重なりそうです。よって、今週の35-36万円ゾーンは買い場と予想しています。
最後に米ドル/円の動向ですが、1月に入って先月末から7円も上昇しています。1月23日には日本銀行の金融政策決定会合がありますが、能登半島地震などの影響で金融引き締め時期が後退している予想も出ています。植田総裁の発言から、どこまでハト派に傾斜しているかを探る展開となるのではないでしょうか。
米ドル/円上昇も手伝えば、BTC/JPYやETH/JPYはより底堅く推移すると考えられます。為替レートが1円上昇すれば、BTCは4−5万円(1BTC辺り610万円換算の1ドル148円前提で計算)程の上昇インパクトがあるため、このあたりも多少気にかけておいた方がよさそうです。