【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 37,468.61  △201.94 (1/18)
NASDAQ: 15,055.65  △200.03 (1/18)

1.概況

米国市場は半導体受託生産の台湾のTSMC[TSM]が示した強気の業績見通しを受けて半導体株を中心にハイテク株に買いが入り反発しました。34ドル高でスタートしたダウ平均は直後にマイナスに転じると143ドル安まで下落しましたが、下げ渋ると午後に入って買いが優勢となり引けにかけて上げ幅を広げました。結局ダウ平均は201ドル高の37,468ドルで取引を終え4日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も200ポイント高の15,055ポイントと3日ぶりに反発しています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万6000件減の18万7000件となり悪化を見込んでいた市場予想に反して改善しました。また、12月の米住宅着工件数は年率換算で前月比4.3%減の146万戸となりましたが市場予想を上回りました。一方で1月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数はマイナス10.6と前月から改善しましたが市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、情報技術が2%高となったほか、コミュニケーション・サービスと資本財・サービスも1%以上上昇しています。一方で公益事業や不動産などの4業種が下げ、公益事業は1%以上下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が上げました。そのなかでもインドの航空会社からの大型受注が明らかになったボーイング[BA]が4%を超える上昇となったほか、投資判断の引き上げを受けてアップル[AAPL]も3%以上上げました。一方でユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が同業のヒューマナ[HUM]が医療費負担増を理由に業績見通しを引き下げたことを受けて1%を超える下落となり、シェブロン[CVX]も1%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体関連株が高く、半導体株ではクアルコム[QCOM]が4%を超える上昇となり、ブロードコム[AVGO]も3%以上上げました。テキサス・インストゥルメンツ[TXN]とウエスタン・デジタル[WDC]も2%を上回る上昇となり、マイクロン・テクノロジー[MU]とエヌビディア[NVDA]も2%近く上げました。また、半導体製造装置株ではKLA[KLAC]が5%近く上昇し、アプライド・マテリアルズ[AMAT]とラム・リサーチ[LRCX]も4%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い4.14%となりました。ドル円は148円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米ハイテク株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の36,000円を超えてどこまで上値を伸ばすことができるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)