【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,963.84 ▼106.58 (9/22)
NASDAQ: 13,211.81 ▼12.18 (9/22)
1.概況
先週末の米国市場は、ボストン連銀のコリンズ総裁が「政策金利はより高い水準により長くとどまらなければならない可能性があり、さらなる金融引き締めは選択肢から外れていない」と述べたと伝わったことで金融引き締めの長期化を警戒した売りが出て4日続落となりました。6ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に85ドル高まで上昇する一方で、引け間際に123ドル安まで下落するなど一日を通して方向感に欠ける展開となり結局106ドル安の33,963ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も12ポイント安の13,211ポイントとなっています。
2.経済指標等
9月の米製造業購買担当者景気指数PMI速報値は48.9と前月から上昇し市場予想も上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスや金融、不動産などの9業種が下げました。一方で情報技術とエネルギーの2業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では30銘柄中22銘柄が下げました。そのなかでもウォルト・ディズニー[DIS]が2%近く下落したほか、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]とダウ[DOW]、インテル[INTC]、ボーイング[BA]、アメリカン・エキスプレス[AXP]、セールスフォース[CRM]も1%以上下げました。一方でユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が1%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外ではフォード・モーター[F]が2%近く上げました。全米自動車労働組合(UAW)がフォード・モーターとは交渉に一定の進展があったとして、ストライキ入りの対象拡大を見送ったことで買いが優勢となりました。また、アリババ・グループ[BABA]は同社の物流部門が早ければ来週にも香港市場への新規上場(IPO)申請を計画していると伝わったことで5%近く上昇しています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.06%低い4.43%となりました。ドル円は148円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は先週末の米国市場が小幅な下げに止まるなか自律反発狙いの買いで堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の32,500円や25日移動平均線(先週末時点で32,542円)を上回ることができるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)