【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,070.42  ▼370.46 (9/21)
NASDAQ: 13,223.99  ▼245.14 (9/21)

1.概況

米国市場は金融引き締めの長期化を懸念する売りが続き3日続落となりました。108ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に62ドル安まで持ち直す場面もありましたが、戻し切れないと下げ幅を広げ引けにかけて一段安となりました。結局ダウ平均は370ドル安の34,070ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も245ポイント安の13,223ポイントとなっています。

2.経済指標等

9月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数はマイナス13.5と前月から大きく低下し市場予想を下回りました。8月の米中古住宅販売件数も年率換算で前月比0.7%減の404万戸となり市場予想を下回りました。一方で8月の米景気先行指標総合指数は前月比0.4%低下に止まり市場予想を上回りました。先週一週間の米新規失業保険申請件数も前週比2万件減の20万1000件となり悪化を見込んでいた市場予想に反し改善しました。また、4-6月期の米経常収支の赤字額は前期比1.1%減の2121億400万ドルとなっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも不動産が3%を超える下落となり、一般消費財・サービスも3%近く下げました。また、素材も2%安となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はユナイテッドヘルス・グループ[UNH]とウォルト・ディズニー[DIS]を除く28銘柄が下げました。そのなかでもシスコシステムズ[CSCO]が4%近く下落したほか、ダウ[DOW]とナイキ[NKE]、キャタピラー[CAT]、ビザ[V]、マクドナルド[MCD]、セールスフォース[CRM]も2%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が安く、アマゾン・ドット・コム[AMZN]が4%を上回る下落となり、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とテスラ[TSLA]も2%以上下げました。また、半導体株も軟調でアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が4%を超える下落となり、マイクロン・テクノロジー[MU]とエヌビディア[NVDA]、ウエスタン・デジタル[WDC]も2%以上下げています。一方で物流大手のフェデックス[FDX]が決算で1株利益が市場予想を上回ったことから4%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.08%高い4.49%となりました。ドル円はやや円高となり147円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。また、本日は昼頃に日銀の金融政策決定会合の結果が発表されます。金融政策に変更はないとみられていますが、一部には緩和修正観測もあることから結果が注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)