・9月9日付の植田日銀総裁の発言は、徐々に金融緩和の解除に向けた状況を整えはじめ、サプライズにならないように、地ならしを始めているという発言だろう。今回の発言材料をきっかけに米ドル円が146円割れまで円高に動いたのは、金利差を見ると行き過ぎた円安への反動が入ったのではないか。
・先進国の中で一番各為替相場との相関性があるのはアメリカの10年債(長期金利)の影響が一番大きい。米ドル円が日米の10年債が連動しながら推移するということは、米国の金利水準次第である。日本の金利や金融政策で米ドル円を動かすということは難しいとわかっており、為替相場との関係ではなく地ならしのための発言だったと思われる。
・2023年9月6日の神田財務官の発言が、実際の為替介入があった昨年2022年の9月8日の発言に非常によく似ているため、為替介入のタイミングは、もう目前に来ていると考えられる。