【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,576.59 △75.86 (9/8)
NASDAQ: 13,761.53 △12.69 (9/8)
1.概況
先週末の米国市場はハイテク株に買い戻しが入り上昇しました。13ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に27ドル安まで下落する場面もありましたが、下げ渋るとまもなくして買いが優勢となり昼前には127ドル高まで上昇しました。その後伸び悩むと取引終盤に小幅にマイナスとなる場面もありました。しかし、引けにかけて持ち直すと結局75ドル高の34,576ドルで取引を終え続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も12ポイント高の13,761ポイントと5日ぶりに反発しています。
2.経済指標等
7月の米卸売売上高は前月比0.8%増となり市場予想を上回りました。一方で7月の米卸売在庫は前月比0.2%減となり市場予想を下回りました。また、7月の米消費者信用残高も前月比104億ドル増に止まり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや公益事業、コミュニケーション・サービスなどの8業種が上げ、エネルギーと公益事業は1%近く上昇しました。一方で不動産と資本財・サービス、ヘルスケアの3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではアムジェン[AMGN]が2%近く上昇したほか、マイクロソフト[MSFT]とウォルト・ディズニー[DIS]、ゴールドマン・サックス[GS]、メルク[MRK]、セールスフォース[CRM]も1%以上上げています。一方でボーイング[BA]が機体の不具合の影響で主力小型機「737MAX」の今年の出荷機数が会社予想の下限になるとの見通しを示したことから2%を超える下落となり、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]も1%余り下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、四半期利益が市場予想を上回ったことでスーパーマーケット大手のクローガー[KR]が3%余り上げました。高級家具販売のRH[RH]は決算で示した8-10月期と24年1月期通期の売上高見通しが市場予想に届かなかったことから急落し15%を上回る下落となっています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.02%高い4.26%となりました。ドル円は147円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすことができるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)