【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,559.98  △213.08 (8/28)
NASDAQ: 13,705.13  △114.49 (8/28)

1.概況

米国市場はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演が行われた米カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)の無難通過を好感した買いが続き続伸となりました。94ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に306ドル高まで上昇した後伸び悩みましたが、一日を通して堅調に推移すると結局213ドル高の34,559ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も114ポイント高の13,705ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちコミュニケーション・サービスや情報技術、資本財・サービス、不動産などの10業種が上げ、コミュニケーション・サービスは1%余り上昇しました。一方で公益事業が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が上げました。そのなかでも軍需用耳栓に関連した訴訟で和解する方向と伝わったスリーエム[MMM]が5%を超える上昇となったほか、資産運用・管理などを手掛ける個人向け事業の売却で合意したと伝わったゴールドマン・サックス[GS]も2%近く上げました。ボーイング[BA]とダウ[DOW]、インテル[INTC]、セールスフォース[CRM]も1%以上上昇しています。一方でジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]とメルク[MRK]が1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が堅調でウエスタン・デジタル[WDC]が5%近く上げ、マイクロン・テクノロジー[MU]も2%を超える上昇となっています。また、中国財政省が株式取引にかかる印紙税を引き下げたことから中国企業の米預託証券(ADR)に上昇するものが目立ちました。ネット通販大手のアリババ・グループ[BABA]やJDドットコム[JD]、検索サイトのバイドゥ[BIDU]が2%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い4.20%となりました。ドル円は146円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が25日移動平均線(昨日時点で32,295円)を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)