【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,212.12 △145.79 (6/13)
NASDAQ: 13,573.32 △111.40 (6/13)
1.概況
米国市場は米消費者物価指数(CPI)の伸びが鈍化したことで米連邦準備理事会(FRB)が13-14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送るとの見方が改めて強まったことから続伸となりました。44ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に243ドル高まで上昇した後伸び悩みましたが、一日を通して堅調に推移すると結局145ドル高の34,212ドルで取引を終え6日続伸となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も111ポイント高の13,573ポイントと4日続伸となっています。
2.経済指標等
5月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比4.0%上昇となりました。前月から伸びが鈍化し市場予想も下回りました。また、変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数も前年同月比5.3%上昇となり、こちらも前月から伸びが鈍化しています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が上げました。そのなかでも素材が2%を超える上昇となったほか、資本財・サービスと一般消費財・サービスも1%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではキャタピラー(CAT)が3%余り上げたほか、ダウ(DOW)とインテル(INTC)、アムジェン(AMGN)も2%を超える上昇となりました。スリーエム(MMM)とハネウェル・インターナショナル(HON)も1%以上上げています。一方でセールスフォース(CRM)が2%以上下げ、ビザ(V)も1%を超える下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、ネットフリックス(NFLX)が初のスポーツ中継に向けて協議していると伝わったことで新たな顧客層の開拓を期待した買いが入り3%近く上げました。また、テスラ(TSLA)も3%を超える上昇となり13日続伸となっています。さらにウェルズ・ファーゴ(WFC)も2023年12月期通期の純金利収入がこれまでの想定よりも上振れするとの見方を示したことで2%近く上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.08%高い3.81%となりました。ドル円は140円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を日本時間の15日午前3時30分に控え様子見となりやすいなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)